身近な自然 2019


2019.11.16 銀杏(イチョウ ギンナン)

 私がギンナンを目の当たりにしたのは、相当前のこと。肌寒い強風の朝、街路樹の下を歩いていた時、サクランボのような可愛らしい実が目につき、嬉しくなって拾い集めた。初めてのことだったので何も知らず素手で10粒ほど拾いビニール袋に入れたところで異臭に気付いた。なんと吐き気を催すような強烈な臭いで驚いた。慌てて手を洗うが、時すでに遅く臭いが染みついたようで鼻につき閉口したのを覚えている。それ以来、自分で採ることはほとんどなかったのだが。

 イチョウは黄葉が美しい。地元にいながら北海道大学構内のライトアップされたイチョウをまだ見たことがないが、昨年11月末に訪れた大阪の御堂筋のイチョウ並木も美しく素晴らしかった。

 調べてみたら原産地は中国。葉の形がアヒルの足に似ているので、中国語では鴨脚(イアチァオ)と発音するらしい。

2012.10.12 森の実り

 全道いけばな美術展を控え、何か作品のヒントは無いかと白旗山のハイキング。お天気が危ぶまれていたので他の人を誘うこともできず、当日の朝の天気を見てから出かけることにしました。今しがた通り抜けたようなエゾシカの足跡を追うようにハイキングコースを歩いていくと、思いがけなくキノコの収穫があり、とても静かな森の秋を感じることができました。

 さて、そんなシーンとした森の中で、ひと際個性を発揮している植物に出会いました。コウライテンナンショウです。春から夏にかけては周りの緑に溶け込んでひっそりとしているのに、秋になるとその存在を誇示するかのように目立ち始めます。「そんなところに立ち尽くし、君は一体誰を待っているだい?」

2019.8.9 蓮の栽培農家を訪ねて

 久しぶり、蓮の栽培農家を訪ねました。以前訪ねてから8年ぶりです。今年は例年になく暑さが厳しいそうで、思いのほか早く次々と花が咲いてしまったそうです。水田を見ると水量は少なく、なるほど、ハチスが随分あがっています。思えば近年、空知地方では水害被害などもあり、無垢な白とピンクの蓮の花は以前のままの美しさですが自然相手のご苦労がうかがえました。

 花は早朝に咲くと教わりましたが、終わりかけの花がいくつか開いていました。今にも花びらが散りそうで内側にハチスが見えているものを撮影しました。こんな風に変化していくのですね。

2019.8.7 ニセコの沼巡り

 暑さに負けずハイキング。登山道に迫りくる枝に何度か頭をぶつけながら(もちろん気をつけてはいたのですが)気持ちの良い汗をかきました。炎天下の暑さは厳しかったのですが、木立が日差しを遮ってくれ、思いのほか快適でした。

 大沼では、浅瀬の小岩をひっくり返すとザリガニが。観察の後はリリースしてそっと元の場所に戻しました。このコースは、いつでも何度でも訪れたい場所です。

2019.6.30 北海道開拓の村を訪ねて

 今年も行って来ました。開拓の村。『北海道開拓の村文化再現事業 いけ花』に小原流 如月会のみなさんが協力して、村内にある12の建造物にいけばなを展示いたしました。素敵にしつらえられた作品を観ながら村内を悠々とウォーキングして心地の良いひとときでした。

2019.5.20 山麓の春

 この日、予定していたお稽古がキャンセルになりました。そこで急遽、その時間を利用して野外観察することにしました。翌日からはお天気が崩れる予報でしたから、この日は天の恵みです。定山渓からさらに車を走らせ南区のはずれへ。

 1972年冬季オリンピックが開催された札幌は、政令指定都市となり(札幌郡豊平町から)南区となったわけですが、現在10の区がある中で最も面積が広いのが南区です。その面積は札幌市の約60%を占めているそうで山林が多いのです。つまりは札幌市の半分以上が南区です。自然が豊富な訳です。すぐそこの山の向こう側は京極町とは言え、ここはれっきとした札幌市内。豊かな自然の中で心も豊かになった気分です。残雪のそばにはフキノトウも見られました。

2019.5.3 梅と桜とキタコブシ・・・

 今年の大型連休は、桜やコブシ、梅などが花盛り。穏やかな日和に誘われて市内をウォーキングしました。関東周辺では梅は桜より一ヶ月以上も早く開花するのに北海道では桜の方が先に咲く、あるいは同時に開花する逆転現象になります。不思議ですね。

 天神山の梅はほぼ満開で、芳しい香りに身体中が包まれているような心地です。うっとりとしてしまいますが、雁足(ガンソク)の観察も忘れずしっかりしてきました。とても丈夫な胞子葉が立ち枯れたまま雪の中で越冬し、その根元から新芽が出ていました。勿論、雁足はいけばなで使われる花材です。また、真駒内公園のカタクリやエゾエンゴサクは、楽しみにしていましたが盛りを少し過ぎた感じです。写真も随分撮影したのですが残念ながらここに掲載できるものは撮れませんでした。

2019.4.14 ようやく札幌にも来ました『春の訪れ』

 春を告げる蕗の薹(フキノトウ)と蝦夷立金花(エゾノリュウキンカ)。2月末に上京(大田区)した時に、庭先で鉢植えにして大切そうに育てられているフキノトウを見ました。私にとってはありふれた野の花フキノトウですが、その感覚が逆に新鮮でした。

 さて、毎年、この時期になると必ず訪れるところ。近所の小さな池ですが、辛うじて昔ながらの自然が残っているのでお気に入りの場所です。今年も会えたね。でも、乾燥化が進んでいるのでしょうか? 池が徐々に小さくなってきているように感じて気になりました。

2019.2.26 今年の春は水戸のお花見(梅)から

 思いがけないことに茨城県を訪れることとなり、水戸の偕楽園に立ち寄りました。かねてより何時か訪ねてみたいと考えていた場所です。様々な種類の梅が咲き始めた園内は、のどかな風景で、束の間のリフレッシュで癒されました。

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