「札幌駅前」教室 2018


2018.12.29 & 12.19

 お正月の祝い花とクリスマスの飾り花です。

2018.12.5

  Yukiさんは、大学の課題のレポート提出を終え、2ケ月ぶりのお稽古です。丸水盤で傾斜型をいけました。著莪は初めての花材でしたから扱いが難しかったと思います。主材の山茶花(サザンカ)は、先日訪ねた六甲山にたくさん生えていました。綺麗でしたよ。

 さて、こどもの頃習った童謡の「たきび」の2番の歌詞にあります。

  『♬ さざんか さざんか さいたみち   たきびだ たきびだ おちばたき

    あたろうか あたろうよ   しもやけ おててが もうかゆい ・・・』

 山茶花は冬の季語ですが、テレビもあまり普及していない時代に雪国に暮らす少女にとっては、山茶花の垣根など到底想像できない遠い世界のお話しでした。 山茶花(サザンカ)は、日本の固有種です。

2018.11.28

 Rikuくんの花材にあったポリポジウムは、シシバタニワタリという植物でシダ類です。シシバは漢字表記で獅子葉と書き、葉先が手の平を広げたようであったりそれがカエルの手のようであったり、あるいはニワトリのトサカのようになっていたり、海藻のようであったりと変化に富んだ形状をしていて面白いです。見た感じビニールのようなツヤツヤとした質感ですが、やわらかなグリーンが綺麗です。

本来、熱帯地方が原産の植物です。

2018.11.14

 この日、Rikuくんが選んだ花器は新様式花器。シャープな感じがしますが黒色は重量感があります。しかし、それに負けない勢いのある作品になりました。ヒマワリに躍動感があり表情には明るさと力強さも感じられました。

 Akikoさんは、初めての「ひらくかたち」です。冬に向かうこの時期にチューリップが届き、少し驚きました。が、穏やかで上品な作品に仕上がりました。さて、本来ならば夏の象徴のヒマワリであり、春の訪れを感じさせるチューリップのはずが・・・・・・。季節を問わず色々な花材に触れることができるのは嬉しいのですが、とても複雑な気持ち(?!)。

2018.11.7 & 11.12

 Akiさんは瓶を、Rikuくんは盤を使用して「かたむけるかたち」をいけました。枝の特長を良く見て、その動きや面白さを損なわないように注意しながらいけました。お洒落に仕上がったと思います。

 Natsumiさんはニューフェイスです。初めてのいけばな体験でしたが、いけている時の姿勢がとても良く、ハツラツとした感じです。お花を綺麗にいけられるようになりたいそうです。そして、その技術を仕事にも活かしていきたいという目標があります。私も一緒に目標に向かって努力したいと思います。これからどうぞよろしくお願いいたします。

2018.10.24

 Rikuくんは、いよいよ今日から『かたむけるかたち』のお稽古です。花型を説明する私に応えてウンウンと頷きながら澄み切った瞳が輝きます。蕨手(わらびて)の花ばさみを器用に扱いながら水切りもバッチリです。そして、その表情からは草花に対する思いが伝わってきます。いけあがった作品にも細やかな優しさが感じられました。

 Akiさんは『かたむけるかたち』3回目のお稽古です。枝葉の使い方が伸びやかで堂々としています。おおらかな作品で見ているとこちらまで落ち着いた気持ちになりました。さて、Akiさんは週末に苫小牧方面をドライブしたそうです。その時に立ち寄ったぷらっとみなと市場の店頭にコクワ(サルナシ)の実が並んでいたとのこと。先日、私が山で採取したコクワ蔓に実がついていて、教室に持参してみなさんに紹介しました。ヘェ~、ビックリ。販売しているんだァ! 

2018.10.17

 10/21に行われる研究会に備えて賑やかな教室になりました。この春、高校に進学したなっちゃんとじゅりちゃんは進級講習会のためのお稽古です。小さな頃からよく頑張って続けてきましたね。これからも自分のペースを大切に色々なことにもチャレンジしていきましょう。集中力や忍耐、発想や創造力、思いやりと優しさ、豊かな感受性。しっかりと身につけたものは大切な財産となりますし、明日のテストには役立たないけれど、ここで培ったものはいつか必ず力になることと思います。そうです。人生の目標はもっとずっと遠いところにありますからゆっくりじっくり進んでいきましょう。

2018.10.3

 花材の取り合せは、いけばなにとってとても重要です。長年いけばなをしていると、いつしか知らず知らずのうちに取り合せのパターンができてきます。ついついこれまでの経験値を活かして花を取り合せがちです。勿論そうすることで大きな失敗はありません。しかし、固定観念にとらわれない花材の取り合せが意外と素敵だったりすることがあります。思いもかけない効果が生まれてハッとすることがあります。

 時には、自分なら絶対こうしないなと想像する取合せであっても『馬には乗ってみよ人には添うてみよ』精神でトライしてみることが新たな経験となります。だいぶ固くなってしまいましたがこれからでも身体を動かして心も柔軟になるかな? やってみようっと!

2018.9.26

 今日体験に来てくれたのはRikuくんです。大きな葉が付いたクルクマで「たてるかたち」のお稽古です。いつもの取合せにあるクルクマより豪華な気がして名前を調べてみました。写真を探しましたらクルクマ・メージョーインプレッシブという名前の花と葉がそっくりでした。初めてでしたのにとても堂々といけられたと思います。最初はほんの小さな好奇心が日本の伝統文化を知る大きなきっかけに育ったり、あるいは別の興味につながったりするとさらに楽しいなと思います。これからよろしくお願いします。

2018.9.19

 この日の花材は、唐胡麻(トウゴマ)でした。唐胡麻は、葉の表情が素敵ですし茎の赤い色が美しく秋になるといけばなによく使われる植物です。元々は東アフリカの熱帯地域が原産のようですが、今では世界の色々な国で栽培されています。大きなものは3~5mにもなるのですが、以前にもお話ししたように唐胡麻は木ではなく草に分類されます。従って年輪はありません。一年のうちに一気に成長するのですから驚きです。 

2018.9.11

 新しい仲間を迎えました。New faceです。全く初めてのいけばなとのことでしたので、まずは道具の使い方から説明しました。いけばな独自に使用する言葉などもありますので、その時々に説明しますね。では、Akikoさん、これから楽しく進めていきますのでどうぞよろしくお願いいたします。

 さて、札幌支部花展がありましたのでお稽古は少しお休みしていました。その間にも季節は移ろい秋の気配が深まりました。秋は芸術の秋、スポーツの秋。気持ちも新たにじっくりと花に向き合いたいと思います。

2018.8.1 & 8.22

 いよいよ「ならぶかたち」のお稽古です。花材の姫蒲(ヒメガマ)は水生植物。「韓国にもある!」と、Eunjuさん。日本には、蒲(ガマ)、コガマ、ヒメガマが池や沼地、水路などに自生しているので、比較的簡単に見ることができます。

 古事記にある「因幡の白兎」伝説に話が及び、思い出しながら説明していると「登場するワニとはサメのことだ」などTさんが教えてくれました。ゆえに、漢方薬として有名です。

 20年位も前のことです。先輩のH先生が花展の作品に蒲をいけたのですが、徐々に穂(果実)が綿毛になりふわりふわりと膨らみ、予想外のことに難儀していました。私も『へぇー、こんな風になるのだァ!』と、とても驚いたのを今でも覚えています。その時、調べたのは、この綿毛を昔はふとんの中に入れたそうです。それで蒲団(ふとん)という語源になったとのことでした。納得です。

2018.7.30

 香港でいけばなをされているJulianさんの娘さんから連絡をいただき、お稽古しました。折角、遠くからいらっしゃるのですからTamikoさんとKumikoさんもお誘いし、体験レッスン & 交流会としました。限られた短い時間ではありますが、できる限り日常的なお稽古の雰囲気を感じていただき、日本の文化を知る機会になればと臨みました。幸い、娘のCarmenさんは日本への留学経験があり流暢な日本語で通訳をしてくれましたので何の不安も感じずに行うことができました。この体験が、北海道旅行の思い出の1ページになれば私たちもとても嬉しいです。ありがとうございました。

谢谢! 让我们有一天见面」

2018.7.25

 今年、学生いけばな競技会にチャレンジするのは昨年参加した生徒たちです。まずはセオリー通り「たてるかたち」と「かたむけるかたち」をいけて・・・。葉の状態や大きさに個体差があり、更にぐらりゆらりと思うところに留まらず、ウゥ~ン? アレカヤシの扱いがとても難しそうです。しかし、こうして頭を悩ませながら腕を上げます。アレカヤシやひまわりと対話したのでしょうか、昨年は感じなかった気づきが随所に見られて、私も嬉しいです。競技会への取り組む姿勢、花材と無心に向き合うこと等々、お稽古しているこの時間が一番大切で有意義と思います。

 さて、いつもの静かなお稽古とはちょっと違う熱気に少し驚いた様子のEunjuさんは「ひらくかたち」をいけました。

2018.7.18

 初めての「ひらくかたち」です。透かし百合がとても優雅な装いです。二作目は、トルコ桔梗を使っていけました。

 花材名を説明しているとEunjuさんがスマホで調べ始め、桔梗は韓国語で「トラジ」と教えてくれました。えっ、もしかしてあの有名な民謡の『トラジ』のこと? 途端に美空ひばりが唄っていたのを思い出し、わずかな記憶を辿りおぼろげながら歌詞を思い出す。『・・・白いトラジの花見つめて・・・』 確かに白い桔梗の花を山中で見かけます。私が時々見るのはイワギキョウ(ほとんどは青紫色で白は稀)ですが、自生している桔梗は今や絶滅危惧種に指定されています。子どもの頃聞いたことがある少し物悲しく聴こえたトラジという言葉と桔梗が線で結ばれた気がしました。

2018.7.4

 くねくねと面白い動きの丹頂アリウムは、動かすほどに色々な表情を見せてくれます。どんな花型にも合いそうです。先端の球形のネギ坊主が小さく可愛らしい表情なので、Yukiさんは、軽やかに「ひらくかたち」を瓶の器にいけました。ピンクのガーベラととてもマッチしてスッキリした作品に仕上がりました。

 ムシカリを使って「かたむけるかたち」をいけたEunjuさんは枝どりに少し苦労しました。どの枝を残しどの枝を切り落とすかは何度もお稽古しているうちに次第次第に分かるようになると思います。

 さて、この日は日本語の数詞について話題になりました。日本語がどんどん上手になるEunjuさん。お花もその調子でガンバレ!

2018.6.13 & 6.20

 私がいけばなを始めた大きなきっかけの一つは「自分が何者(日本人?)なのか知りたくなった」ことにあります。それは、自分の内なるものを、一旦、外から眺めて見るというような体験をしたことによります。

 異国に暮らしその国の文化を学び、さらに理解を深めるという経験は私にはありませんが、こうしていけばなを通じて国際交流ができることをとても嬉しく感じます。 

2018.6.6

 2回目のいけばな。一作目は基本に忠実に、かつシンプルに前回の復習です。余った花材を利用しての二作目は、花器を変えて少し変化をつけてみました。ニューサイランの特長を生かして、ちょっとした技の伝授です。

2018.5.23

 「初めてのいけばな」体験はいかがでしたか? 何もかも全てのことが珍しく感じたことと思います。でも、安心してください。初めは恐る恐る使っていた花ばさみもすぐに慣れてくると思います。『案ずるより産むが易し』その他のこともこれと同じです。いけばなに付随する色々なことも含めて楽しくお稽古していきますので、これからよろしくお願いします。

2018.5.9

 外は少し肌寒いくらいの風です。こんな風に寒さ・暖かさが行きつ戻りつしながら季節は廻ります。こうして次第に暖かな日が多くなりやがて北海道は花々が謳歌する一年で最も華やぐ季節を迎えます。日々の暮らしの中でお花をいける喜びは、ちょっとした季節の変化にも敏感になれたことです。

 そして、いけあがった作品を見ているとガーベラやスナップが楽しそうに囁きあっているようにも感じます。

2018.4.25

 Yukiさん、一年ぶりにお稽古しているあなたと久しぶりにゆっくりお話ししました。「いけばな」との出会いから丁度10年になるのですね。初めて出会った時は、恥ずかしそうにうつむきながらお母さんの後ろに隠れている少女のイメージでした。けれども、何度かお稽古を重ねたある日、妹のMizukiちゃんと一緒に朗らかに笑いキラキラと輝く瞳を見ました。やがて中学、高校へと進学し、はにかみ屋さんと思われたあなたがオーストラリアやイギリスへの短期留学を経て、今や花の女子大生(この言い方、古いよね!)。素敵な女性に成長しましたね。これからも自分のペースを大切に、ステップアップしていってください。心から応援しています。

2018.3.21

 研究会課題のお稽古です。

HinakoさんとMiyuさんの作品です。桃が満開で華やかです。Miyuさんの菜の花は状態があまり良くなかったので苦労したと思いますが、どうしようかと一生懸命考えた分、身につけたことも多かったと思います。

 直立型は小原流盛花のもっとも基本となる花型ですから、これからもお稽古していきましょう。初めての研究会出席、お疲れさま。


2018.3.14

 八重咲きの芍薬のように見事なラナンキュラスを主役にしていけてみました。

 Kayoさんは、研究会の課題をお稽古しました。桃の花がピンク色にほころびとても可愛らしい表情です。一方、配材の菜の花は意外と細く花首も伸びていましたので、2本の調子を合わせにくかったと思いますが、頑張りました。


2018.2.21

 背丈の長いオクロレウカの特長を生かし伸びやかにいけられたと思います。存在感のあるカラーを丁寧に仕上げて、爽やかなムードです。季節をひとつ飛び越えて「初夏のような雰囲気だよね」とKayoさん。

 ダイナミックなのに静かで落ち着きがあり、Kayoさんらしいなと思いました。 


<教室レポート>

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