「アーバンサークル」 2019


2019.12.9

 日毎に日の入りが早くなり、気がつくといつの間にか夕暮れ時というようなこの頃です。先日、さしてのんびりお買い物をしていたわけでもないのにショッピングセンターから外に出て、すっかり暗くなっているのに驚きました。この時期の北海道は特に日が短く、札幌と東京では日の出日の入りの時刻が違うため、一日の日照時間はおおよそ40~50分も差がある(札幌が短い)ようです。

 さて、日本語には『黄昏時』という小説に出て来るような美しい響きの言葉がありますが、12月の街中はどことなくせわしなく感傷に浸る暇などはなく、お稽古中のゆったりとした時の流れから一転して花袋を手に家路に急ぐ気持ちになってしまいます。帰宅後、空の色を思い出そうとしても見ていなかったことに気付き、そんなに慌てて帰らなくても良かったのにと苦笑いです。 

2019.11.28

 窓の外は雪。ツルツル路面が気になる季節となりました。そんな中でほのぼのとした雰囲気のもと、ゆったりとお花に向き合う贅沢なひとときです。この日、いけばな体験に来てくださったKatsurakoさんは、明るい笑顔が素敵な方です。いけばなは初めてとお聞きしましたが、お花の表情のとらえ方が上手だな感じました。新たなメンバーを迎え、ますます楽しくなりそうです。これからどうぞよろしくお願いいたします。

2019.11.14

 寒気の影響で雪模様の午後、暖かなお部屋でいけばなのお稽古です。Natsumiさんは「ひらくかたち」のお稽古2回目。前回は花ものをいけましたので、今回はちょっと変えて花木のような草もので。なかなかダイナミックな枝使いです。カンガルーポーの名の由来は、ご承知かもしれませんが、カンガルーの前足に似ているとてもユニークな花の形にあるそうです。オーストラリア南西部が原産の多年草とのこと。アニゴザントス属(Anigozanthos)と聞いて、まるで恐竜の名前のように感じました。いつの日か大自然の中に咲く原種を見てみたいなァと思いました。

2019.10.28

 暖かな日和の午後。「ひらくかたち」のお稽古、1回目。

 両腕をゆったりと広げた様子は寛容で包容力たっぷりと形容したくなる花型です。同時に、どこかしら華やかなイメージもあり、現代の生活空間において飾る場所を選ばずいけやすいと思います。さて、初めての「ひらくかたち」でしたので、基本的な型を説明した後、アシンメトリーについてお話ししました。今は次年度から始まる新しいカリキュラムへの過渡期ですから、私自身もまた勉強する気持ちで一緒に学んでいきますね。

 さて、お稽古が終わりNatsumiさんと一緒にデパートで開催中の『全国うまいもの大会』へ突入。宇都宮の餃子と好物のわらび餅(香川県の老舗でした)をGET! 小布施の『栗福』は、購入するのに行列ができていて時間がかかりそうなので諦めました。

2019.10.7

 急に仕事が忙しくなり何とか夏場を乗り切った様子のNatsumiさん、しばらくぶりのお稽古です。少し落ち着いてきたのでしょうか、お花に向き合える時間が持てて良かったですね。気持ちがあっても身体や心にゆとりがなければ、日々の生活にいっぱいいっぱいで、なかなかお花までは行きつけません。私自身も忙しさにかまけてバケツに入れたまま枯れてしまった花材を、捨てる時になって心が痛むことがあります。しかし、このような時に無心になって花をいけ、花に勇気づけられることがあります。どうしてでしょう。不思議ですね。

2019.9.20 アフタヌーンいけばな in アーバンサークル <4>

  北海道の屋根、大雪山や羊蹄山などから初冠雪の雪だよりが報じられた翌日、アーバンサークルにお住まいの方を対象に第4回目の「アフタヌーンいけばな」を開催しました。これからは平地でも一日一日、さらに秋が深まっていくことでしょう。

 最年長のSさんの変わらぬお元気な姿やいつも親しくお声をかけてくださるDさんの笑顔に迎えられ、またお会いできたこと、私も嬉しく感じます。こうして当たり前のようにいけばなを楽しめる一日一日をもっと大切に過ごしたいと考えるようになってきました。

 さて、この日の花材取合せは 明るい花ものが中心、初めて参加された方からも「お花を見ていると元気が出るねェ!」という声が聞かれました。いけばなの心得のある方々がほとんどですから「我流なの?!」などと笑いながらさすがの腕前でした。

2019.4.29 アフタヌーンいけばな in アーバンサークル <3>

  アーバンサークルにお住まいの方を対象に第3回目の「アフタヌーンいけばな」を開催しました。大型連休に入り来客があるせいでしょうかエレベーターを利用するご家族やお子さんの笑い声が聞こえ、何となく建物の中がいつもより賑わっている雰囲気です。

 さて、それぞれ好きな花材を選ぶこととなりじゃんけんをしました。真っ先に選ぶ権利を得たSさんは「やっぱり華やかなグラジオラスにする」と。いけ終えた作品にはスカッとした気持ちの良い力強さが感じられます。仕上げに、今回は各自それぞれの作品にタイトルをつけてもらいました。

 この連休中、アーバンサークルのエントランスホールでは、爽やかなお花たちがお客様をお迎えしていることでしょう。

2019.4.15

 変則勤務のKayoさんは、丁度この日が休日でしたのでNatsumiさんと一緒にお稽古しました。すっかり春の陽気となり気持ちも上向き、大人の落ち着きを保ちながらも明るい感じのいけばなです。Natsumiさんの花材は、前回と打って変わって純和風の取り合わせで渋くまとめました。和服が似合いそうな作品です。

2019.4.1

 入門しお稽古を始めてもうすぐ初等科を修了するNatsumiさんです。この日は、こちらに保管している花器の中から好きなものを自由に選んでもらい、お花をいけることとしました。まずは、花材の包みを開いて取合せを確認し、器を決めました。

 アネモネは、ドナルドダックの口先のような表情の蕾でしたが、窓越しの日差しを浴びて花弁が開き始めました。その姿が愛らしく、Natsumiさんも気にいったようです。いけてみると芽出しの木苺には生命の息吹が感じられ、そこに春の使者アネモネの登場です。テンションが上がります。Natsumiさんは「このまま持って帰りたーい!」と。

 記録の写真を撮影していると、出来上がった作品を観るため、お住まいの方々が来てくださいました。皆さんに観ていただけて嬉しいです。

 2日後、Natsumiさんから写真(最後のアネモネがアップの写真)が届きました。ご自宅でいけたアネモネの写真です。お洒落な雰囲気で素敵に咲いています。長持ちしてくれるといいなっ!


2019.3.18

 ようやく春めいてきた札幌ですが、油断のならないのがこの季節です。薄手のスプリングコートをと思うのですが、吹く風は冷たくストールを離せません。東京は本日(3/21)、桜の開花宣言がありました。

 さて、若草色の玉シダは、春にお似合いです。葉を広げたばかりのような弱々しさがあり先端は丸まっていますが、反面これからの成長を感じます。また、見た目プラスチックのような質感のアンスリウムは、本当に生ものかしらと手で触れてみて、ようやく疑いを晴らします。実に個性的な花です。

2019.1.15 アフタヌーンいけばな in アーバンサークル <2>

  アーバンサークルにお住まいの方を対象に第2回目の「アフタヌーンいけばな」を開催しました。この日は8名の方々が参加されました。和気あいあいとした雰囲気の中、参加されたみなさんからはお花に対する意気込みが感じられます。堂々と伸びやかにいけられたと思います。これまでに培った経験があるのでしょう。あまり迷うこともなくハサミをいれる様子を見て、凄いなあと思いました。

 窓の外は冷たい雪ですが、色とりどりの花を見て気持ちが和みます。植物が本来持っている力を借り、そこにひと手間加えて作品に仕上げる楽しさは本当に気持ちが良いものです。出来上がった作品は、建物のエントランスホールや食堂などに展示されました。

2019.1.15

 アーバンサークルのフリールームをお借りして開催している教室です。メンバーはまだ1名ですが、季節のことやお花のことなどをおしゃべりしながら楽しく行っています。主に月曜日の昼間に開催していますので、ぜひ体験にいらしてください。

 さて、この日届いたコデマリは、とても立派で脇枝も使えましたので、二作いけてもらいました。「かたむけるかたち」は初めていけました。ぐらりゆらりと揺れ動くコデマリの枝は留めにくかったと思いますが、丁寧に足元を締め素敵に仕上がりましたね。センスの良さを感じます。 

<教室レポート>

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