身近な自然 2017


2017.7.19 キササゲとナツツバキ

 もうそろそろ咲いているかなと思い訪ねてみました。ドンピシャリのタイミングです。5月9日に写したキササゲ(このページの下部に写真があります)は、芽吹きの前でサヤが垂れ下がりやや寒々しい雰囲気でしたが今日はこの通り。オンシジウムのような大きさの花が満開です。

 夏椿(ナツツバキ)は、何時ものように純情そうな表情でひっそりと花びらを広げ、まだ咲き始めです。しばらくは楽しめそうな様子です。どちらの花も札幌ドームの敷地内で撮影しました。

2017.7.15~16 大雪山・標高2000mの花々

  7月としては、北海道では何十年ぶりの暑さとテレビが伝えていました。その暑さのためか雪解けがグッと進み高嶺の花が開花したとの情報。矢も楯もたまらず会いに行きました。 

2017.7.8 エゾカワラナデシコ

 真夏日の札幌、こんな日はとりあえず『海』です。時間節約のため遅めのランチは車の中でも食べられるようにサンドウィッチを買って、一路石狩砂丘海岸へ。たぶん花盛りのはず。

 本日の一番の目的は、蝦夷河原撫子(エゾカワラナデシコ)。はたして思い描いた通りの見事な咲きっぷりでした。背丈の低いハマナスなどが咲く広く明るい草原の中にあって、鮮やかなピンク色はひと際華やかですが見方によってはとても素朴。それに、美しく繊細な花びらですが、意外に丈夫で育ちやすい面もあるようです。そんな部分が日本女性に比喩される由縁なのでしょうか?

2017.7.7 野花菖蒲(ノハナショウブ)

 会議が終わり、夕方でしたが時間が少し空いたので迷わず車を走らせました。東野幌に自生しているノハナショウブを見に行くためです。見ごろはこの一週間ほどとのことでした。

 ご承知のとおり花菖蒲(ハナショウブ) の原種です。大昔から日本各地の湿原や湿った草地に自生している極めて古典的な植物です。5月の「こども教室」で花菖蒲をいけた時に、このノハナショウブについてこどもたちにお話ししましたので、じっくり観察したいと考えていました。花の大きさに比較して茎と葉のスマートなこと。品がいい紫色がキリリとして聡明感があり、なぜ江戸時代の人々に愛されたのかなどと想像してしまいます。

 ちょっと残念なのは、地球温暖化の影響か日本の湿原も乾燥し陸地化が甚だしく、希少な植物は保護されなければ、ここでもその運命は厳しい状況のようです。散策の途中で、タチギボウシに出合いました。花首をいっぱいに伸ばし、ノハナショウブやスゲなどの植物の中で肩身が狭そうに 寄り添って蕾をつけていました。もうすぐ咲きそうです。

2017.6.6 オニグルミ

 前々日までは雨模様の札幌でしたが、この日は天気予報どおりの晴天。友人に誘われ豊滝、小金湯方面で自然観察をしました。

 上の写真は「豊滝市民の森」③番入口近くにあった鬼胡桃(オニグルミ)。沢沿いの登山道でよく見かけます。しかし、たいていは10mもありそうな高い木なので花をじっくり観察したことがありません。雌花は、青空に向かい『気をつけ』と号令をかけられた時のような立ち姿で朱色の花を咲かせています。一方、雄花は雌花の下方、葉の下に幾本もひも状に垂れ下がっています。と、いうことは、ご覧のとおり雌雄同株ですから身近なところの栗やキュウリ、南瓜と同じです。やがて赤い花の付け根がぷくっと膨らみ私たちがよく知っている実の姿になることでしょう。

 オオモミジは、「小金湯さくらの森」の園内で写しました。昨年(平成28年)春に開園したばかりの公園で、チシマザクラやエゾヤマザクラ、ソメイヨシノなど10種類以上の桜の苗木が植えられています。初めて訪ねました。園内散歩の途中カエデの木に近づくと子どもの頃に遊んだ翼がある種子がいっぱい。プロペラです。種が若い時はこのように紅色なのですね。

 最後の写真は、山法師(ヤマボウシ)。札幌ドーム敷地内にて。

2017.5.25~26 ザクロの花と初対面、幹部研修会(東京)にて

 東京で開催された「幹部研修会②」に参加しました。諸先生方の丁寧かつ熱いご指導を受け、とても充実した二日間でした。ありがとうございます。

 さて、一緒のグループでお世話になりましたみなさま、親しく声をかけてくださり、ありがとうございます。実はドキドキで緊張のあまり額からの汗が止まらず、ハンカチでは事足りずに翌日はタオルを持参しました。けれども、みなさまのフレンドリーで温かな笑顔のお陰で実りある時間を過ごすことができました。お約束通り、写真をこのホームページにアップしますね。写真の部分をクリックすると拡大して見ることができます。お試しください。

 今回は、とんぼ返りで何処かを訪ねる時間はありませんでしたが、帰路、研修が予定の時間より少し早く終了しましたので、表参道駅近くのお洒落なカフェに立ち寄りました。雨上がりのためか空気が澄み、テラスでいただく珈琲の美味しいこと。

 深呼吸をして、ふと見上げる高木にオレンジ色の花が。とても気になりました。私が住む札幌ではあまり見かけない庭木です。尋ねてみるとザクロとのことでした。

2017.5.23 森の木陰で恋人たちの囁きを聞く

 抑えきれない衝動にかられ、どうしても会いたくなり車を飛ばした。この日のメインディッシュは山芍薬(ヤマシャクヤク)。かれこれ何年振りでしょう。白花の山芍薬にお目にかかるのは。随分以前には砥石山で毎年会えたのに。ここ最近は紅花ばかりだった。この日、私が出会ったのは、もうすぐ開花しそうなやわらかでふっくらとした蕾。翌日、私の親愛なる友人が再び訪ね撮影してくれたのが上中央の写真。ウゥ~ン! やっぱり素敵。山芍薬はファンも多く珍重されるため、残念ながら盗掘もあるのが現状。ここでは場所を明かせない。どうかいつまでもそっとここにいてほしいと願うばかり。

 というわけで、開花した山芍薬には会えなかったけれど、いい表情のコウライテンナンショウ(マムシグサ)に遭遇。まるで恋人たちのように見つめあっている。お邪魔と思いつつ写真撮影。しかし調べてみると、マムシグサは雌雄異株とのことだが、成長の過程で性転換もあるらしく、甘く囁いているかどうかは微妙な感じ。あァーあ! いずれにしても、この日たくさん咲いていたマムシグサの中で、仲が良さそうなこの二人のムードがとてもいいので私もいい気分となった次第。

2017.5.9 キササゲ

 先日(5/4)春の自然に触れ、あまりにも気持ちが好かったものですから久しぶり”山歩き魂”に火がつきました。すぐにでもまた何処か歩きたい気分なのですが、フリーな時間は2~3時間しかありません。やむなく近くの札幌ドーム周辺を散策しました。

 左の写真は木大角豆(キササゲ)です。日本各地の川岸など湿ったところに生えている帰化植物です。夏の初めに白っぽい花を咲かせているのを見たことがあります。が、私がいけばなで使ったことがあり、花屋で手に入るのはもっぱらこの写真のような状態の時です。実が細長くササゲ(豆)によく似ている木なのでキササゲと呼ばれるようになったとのことです。とても分かりやすいですね。想像していたより結構大きな木です。

 中央の写真は、ご存知エゾノリュウキンカ。私が子どもの頃には春になるとたびたび食卓に上がりました。札幌ドーム敷地内には農業試験場時代からあった小さな池が残っていて、ちょっとした自然の佇まいです。睡蓮や水辺植物もあり、気軽に訪れることができます。

 右の写真は、キササゲを瓶にいけたものです。参考までに。

2017.5.4 ♬春の野の花の顔なじみ♫ 札幌市街のフットパス(琴似駅~農試公園)& 三角山

 桜の開花情報をこまめにチェックしていた友人から連絡がありました。ちょうど見ごろを迎え、ゴールデンウィークの最中でしたが、山仲間が9名集まりウォーキングしました。ルートは地下鉄琴似駅から発寒川沿いの道を辿り農試公園から再び琴似駅に戻るフットパスです。途中寄り道もしましたが、約10km弱の道のりでした。

 ここの桜は主にエゾヤマザクラでした。途中の休憩で話題になったのは「近年、海外から来た害虫が桜を食い荒らし枯れさせてしまうらしく、駆除しないと将来お花見ができなくなるかもしれない」ということでした。心配です。

 その後、友人宅で用事を済ませ、エンレイソウが見ごろだというので、三角山に。山頂には登らず中腹までのお花見を楽しみました。

どれも顔なじみの春の野の花。ホッとする瞬間です。中でもエンレイソウは『延齢草』と書き、何となく縁起がよさそうな気がして好きな植物です。祖母は昔この実を食べていたと話していましたが、私はまだ食べたことがありません。 

2017.3.12 東京都世田谷区三軒茶屋の春!

 昭和女子大学 人見記念講堂の敷地内に咲く椿と梅です。この椿の花は、私たちが普段お稽古に使う藪椿(ヤブツバキ)の4倍はありそうな大きさです。とても大きく目立っていました。残念ながら見ごろは過ぎて、もう終わりかけと思いましたが、あまりにも見事なため写してきました。名前を調べようと思いましたが、種類が多く判別できませんでした。どなたか知っている方がいましたら教えてください。よろしくお願いします。


2017.2.5 ウサギのレストラン in 朝里岳

 2年ぶりの山スキー。今日はどんな自然に出会えるかな? お天気は絶好のコンディション。久しぶりの感触を確かめるようにゆっくりとスキーを運ぶ。すると、私たちの気配に今しがた立ち去ったばかりのウサギの足跡。残念ながら姿は見えず。「逃げ足が速いなっ」と、ポツリ。同行のメンバーはあっという間に遠ざかり私も先を急ぐ。空の青さと雪の白さとのコントラスト。樹木の影が雪原に伸びこれまた美しい。

 目的の地点まで来ると、後の行動を再確認し訓練へ。穴を掘って何かしているように見えるのは雪の安定性確認(コンプレッションテストまたは弱層テストと言い雪崩が起きそうか否か)のため。長さ3mのプローブ(ゾンデ棒)を地面に挿してみると、すっぽり埋まり雪の深さがうかがえる。

 帰り際、今度は雪山のレストランに遭遇。お客はウサギ。真っ白なお尻をプリプリさせながらヒョイヒョーイと飛ぶがごとく。その方角を目で追いながら「オヌシ、やはり逃げ足が速いのう!」。『脱兎のごとく』とは、まさにこのことか? 

 いったい何を食べていたのと、しゃがみこんで観察。ダケカンバの軟らかそうな樹皮か木の芽を頬張っていたのかしら。付近にはちょこまかと忙しそうに動き回った足跡が。

2017.1.26~2.1 東京の春から札幌に戻ったら「ナルニア国」!

 一人娘の引越しの手伝いのため、いざ東京へ。雪の新千歳空港を無事離陸。翌日、東京は驚くほどのポカポカ陽気で娘が住む世田谷区では、梅が開花。嬉しくなって周囲を見渡してみると、みかんの木が。本州在住の人々にとっては見慣れた風景なのでしょうが、北国暮らしの私にとっては、別世界。

 移転先は大田区。洗足池がある公園が近い。池の中では鳥たちが悠々と羽を休めている。ここには勝海舟夫妻の墓所があり、紅白の梅が満開。たくさんの野鳥が飛来し、しきりに梅の小枝を揺らしている。シャッターチャンスを逃すまいと三脚を立てたり、レンズを覗き込むカメラマンが数名。私も足音を忍ばせながら近寄ってみると、小鳥のさえずりが聞こえる。のどかな昼下がりのひとときでした。

 帰路、少々疲れた身体で機上の人となり、ウトウトしていると聞こえてくるのは外国語ばかり。隣りの座席の人も前も後ろも外国からの旅行者か? 下降が始まり雲をすり抜け白い大地が見えると、どこからともなく感嘆の声。着陸後、到着ロビーへ向かう通路でも窓の外の雪景色をバックに自撮りの人々。自分の故郷に戻り、内心、誇らしげな私。早々に札幌市内へ向かうバスへ。しかし、いつの間にか天候は悪化し、吹雪模様。数時間前までの環境とはあまりにかけ離れているためか、バスから降りると、突然ナルニア国に迷い込んだ気分。いつもの景色が、自分でも意外なほどやけに新鮮に感じるから不思議だ。やっぱり、あれはバスではなくタンスだったに違いない?