<珊瑚水木 カーネーション 黄金孔雀檜葉(オウゴンクジャクヒバ)>
今年の札幌は文字通りの”ホワイト・クリスマス”を迎えました。
凍てつくような寒さの毎日ですが、それでも希望を失わず、前を向き、歩いて行きたいと願います。
赤と緑と白という定番のクリスマス・カラーで統一された作品は、暖炉のそばの温かなぬくもりを感じますが、何故か厳然粛々とした緊張感もあり、祈りを捧げたい気分になりました。
"Merry Christmas!"
<石化エニシダ ダッチアイリス ゴッドセフィアナ>
脇枝の細かな整理はしていません。
石化エニシダの伸びやかさをそのまま表現したようです。
今冬、人生初の選挙を体験する二十歳の若者らしさが感じられました。この枝のように堂々と、失敗を恐れず色々なことにチャレンジしてほしいと願います。何といってもそれが若者ゆえの特権ですから。
<赤芽柳 向日葵 アレカ椰子>
赤芽柳はまさにこれからが旬。けれども、向日葵とアレカヤシは私には夏のイメージで、今ひとつピンときません。窓の外の寒々しい景色と見比べると、やはり季節外れの向日葵だけれど、この頃はガーベラのように一年を通じて花屋さんに並んでいることもあります。ちょっと意外な取り合わせでしたが、傾斜型をお稽古しました。
<素馨 カーネーション ゴッドセフィアナ>
何度も繰り返しお稽古したい直立型。
素馨の枝や葉の付き方をよく見て、主枝にする枝と副枝にする枝をより分けます。それから中間枝を選ぶという手順を復習です。5本で構成するそれぞれの枝の役割をしっかりと確認しました。カーネーションの薄いピンクとゴッドセフィアナの明るい色合いが優しげでした。
<素馨 透かし百合 ドラセナ・サンデリアーナ>
パソコンが不調の間に写真が溜まってしまいました。その時々に色々な想いはあったのですが、すぐにはなかなか思い出せそうにありません。結局、少しショートカットしてしまいました。
この時は、確か高い方の透かし百合の花をどうするかについて話しました。相談の結果、今回は敢えてつけたままにしようということに。日没がずいぶん早まりましたし、なんとなく物悲しい晩秋の寂しさをパッと吹き飛ばすようなオレンジ色でしたので…。
<カンガルーポー ガーベラ ルスカス>
長さも十分で面白い曲がりのあるカンガルーポーを生かして瓶花に。
ピンクのガーベラが主役になるようにルスカスを挿し添えてみました。
ちなみにカンガルーポーのpaw(ポー)を英和辞典で調べたら「かぎ爪のある四足獣の足」のことだそうです。なるほど、花の形がカンガルーの前足によく似ています。
<蓮翹 クルクマ・シャローム スターチス>
美しく紅葉した蓮翹の枝。グリーンからオレンジ色に変化していく様子が一枝の中にありました。まさに季節の移ろい(?)を感じますが、取り合わせのクルクマ・シャロームとスターチスを見ると、季節美と言うよりやはりここは色彩美の表現でしょう!というわけで、いけてみました。クルクマの葉も活かして直立型にしてみました。付け合せのようなスターチスはあえて少なめにあしらいました。
<ユーカリ 向日葵 ドラセナ・マルギナタ>
今日のドラセナは、以前ドラセナ・コンシンネという名だと習っていたのですが、「いけばな花材事典」によるとかつてコンシンネと呼ばれていたものもこのマルギナタに含まれるとのことでした。
葉の色が美しいトリカラー・レインボーなので、向日葵にもお似合いです。軽やかに仕上がったと思います。
<ソケイ ガーベラ ドラセナ・サンデリアーナ>
観水型のお稽古。役枝の長さと傾斜角度などに注意しながらいけました。ソケイは、葉がいっぱいついていたので葉が重なっているところを随分整理しました。わりと直線的で単調な枝ぶりだったので雰囲気を出すのに苦労したと思います。
<雪柳 鶏頭 薄>
いかにも今の季節にピッタリの取り合わせです。特にススキは、先日、雲の合間から見えたスーパームーンによく似合いそうな山ススキです。
手にとって見ているだけで風に揺れるその姿を心に描きました。
傾斜型という花型のお稽古でしたが、やがて学ぶ写景盛花につながるように自然観を大切にしながらいけてもらいました。
<南天 竜胆(リンドウ) 擬宝珠(ギボウシ)>
南天は、縁起のいい木です。「難を転ずる」という願い(まじない?)を込めて、庭木などに植えられています。また、葉は南天葉(ナンテンヨウ)という生薬で、解熱や鎮咳などに用いられているそうです。そう言えば、子どもの頃に咳が出た時よく舐めた『南天○○飴』を思い出しました。関係あるのかな?
擬宝珠は、私も山間の渓流沿いや湿地帯でよく見かけます。昔から山菜として人々に馴染みのある植物ですが、どうしても採取する気になれなくて、まだ食べたことがありません。
季節感のある取り合わせなので、夏から秋に向かう季節の移ろいを考えました。竜胆の表現のつけ方が難しかったと思います。
<木苺 カーネーション 姫向日葵>
夏に旺盛に茂っている木苺の葉をていねいに整理するのが勉強でした。
葉を整理することにより残っている葉の一枚一枚の動きや表情が見えてきました。カーネーションとのバランスも考えながらいけてみました。
<サンセベリア スプレーバラ ドラセナ(コルディリネ)・カプチーノ>
サンセベリアの葉をいただいたのでいけてみました。肉厚な葉のうねりが面白く、力強さを感じます。反面、ピンクのスプレーバラがとても華やかです。あえて花をあまり整理せずにいけてみたようです。そのせいか部屋の中がパッと明るくなりました。
<ゴッドセフィアナ ガーベラ ドラセナ・フラグランス・ゴーールデンコースト アルケミラモリス>
明るさ、楽しさを優先して「ひらくかたち」。人生の難しい課題に取り組んでいるときは、さらにグイグイ勉強して集中力を高めるのもいいですが、時にはホッと肩の力を抜いて楽な気分になることも大切かなと・・・・・・。
シンプルにやさしさを追求した作品です。
<ガーベラ スプレーストック ゴツドセフィアナ>
背丈のあるガーベラを主材にいけてみました。ラベンダー色のストックと白いガーベラの清楚な色合いが素敵だと思いました。
<ニューサイラン ギガンジウム 蝦夷菊(アスター)>
蝦夷菊(えぞぎく)は、中国東北部とシベリアが原産です。調べてみたら江戸時代の中頃には日本に伝わったようです。
ピンク、赤、紫、白など花の色の種類も多く身近で可愛い花です。
我が家の小さな庭にもたくさん咲いていたのですが、いつの間にか消えてしまいました。
<ニユーサイラン ガーベラ 孔雀草>
夏の初めにピッタリな涼しげな作品です。
この日も、5月の北海道(札幌)にしては珍しく記録的な暑さでした。実際この一週間あまり毎日日差しが暑いです。急激な暑さなので、心も身体もちょっと戸惑っている様子ですが、この作品を観て爽やかな気持ちになりました。
<虫狩(ムシカリ) 芍薬 鳴子百合>
虫狩は白い花が咲いています。葉はこれからのようです。しかし、山間で見かけるオオカメノキ(=虫狩)は、白い花を咲かせながら若草色のきれいな葉も広げていることが多いです。あたり一面のグリーンのなかで白い花が一際目立ちきれいです。
芍薬のキリッとしまった勢いのある姿を上手にいかせたと思います。
<ゴッドセフィアナ デルフィニウム・マリンブルー アルストロメリア>
ウキウキと楽しくいけたくなるような花ものの取り合わせ。
弾むように軽やかな作品に仕上げました。
<木苺 撫子 ドラセナ・サンデリアーナ>
今日の取り合わせは、撫子が控え目なので型を決めるのにいけづらかったと思います。と、言うのも、木苺は芽を吹きつやつやとした葉がイキイキと茂り始め、やはりもっと大柄な花が欲しかったところです。でも、撫子の開花しているところを高低差をつけながらいけました。季節美を感じる作品になりましたね。
<ユーカリ 薔薇 ゴッドセフィアナ>
淡いピンクの薔薇とゴツドセフィアナ、ユーカリのグリーンもやわらかな色合いで、心が和みます。一見、おとなしいような感じもしますが、実はそれぞれがしっかりと存在感を示し調和していると思います。
<山吹 カーネーション レザーファン>
四月。晴れて社会人の一歩を踏み出すHirokoさん。おめでとうございます。期待と希望を胸に、ただ今研修期間中。これまで努力してきた甲斐がありましたね。間もなく、配属も決まりいよいよ忙しい日々が始まるのだと思います。きっとあなたの明るさと笑顔で職場に爽やかな風を吹かせてくれることと思います。
「ガンバレ~!」
さて、山吹は万葉集など多くの古歌に登場する植物です。この黄色よりも濃く橙色よりは淡い山吹色は、春の野山で一際目立ったのでしょう。もちろん、春の季語になっています。山吹については、まだ書きたいこともありますが、次の機会にしますね。
<猫柳 菊 ササバルスカス>
猫柳が芽吹くと、それは春を告げる代名詞。銀白色の花穂がフサフサしていて可愛らしかったです
一方、大柄な菊は、花びらが豪華で存在感があり色も黄緑色できれいでした。菊の存在感が大きいのと春の芽出しの季節ということもあり、それに合わせて猫柳も少し長めに寸法をとりました。しかし、撮影した角度が悪かったため主枝が凄く長く写ってしまいました。ごめんね。
<カラー ニゲラ タマシダ>
ニゲラの和名は黒種草(クロタネソウ)と言い、その名の通り種子は黒いそうです。当サークルのメンバー宅のお庭にもあまり手をかけないのに毎年咲くとのことですから、種が落ちて自然に発芽するのかなと思います。
写真は花が咲き終わった後の果実でふっくらと膨らんでいて可愛いです。
<銀梅花(ギンバイカ) ガーベラ ゴッドセフィアナ>
銀梅花は別名ギンコウバイとも言われています。葉を摘んでクシャクシャともむとハーブのようなとてもいい香りがします。
ガーベラは3本挿しているのですが、写真ではなぜか2本に見えます。伸びやかで堂々といけられたと思います。
<ゴッドセフィアナ ガーベラ マーガレット>
ちょっと豪華な感じのガーベラです。ゴッドセフィアナのクリーム色と白いマーガレットがよくマッチして清純なイメージです。
<フェニックス カンパニュラ マーガレット>
フェニックスでの「ひらくかたち」は、定番ですが、やはりきれいです。ゆったりとした面をサッと広げて挿すだけで、かたちが決まります。
カンパニュラは、その形のとおり釣鐘草とか風鈴草とも呼ばれていて風情が感じられます。我が家の庭には同じ仲間のホタルブクロがありますが、ホタルブクロはカンパニュラと違いうつ向いて咲くので、あまりいけたことがありません。なお、英語ではこれらの仲間の花をみなbell flower(ベルフラワー)と呼び、あまり区別しないようです。
<黒芽柳 ラッパ水仙 スイートピー>
いかにも春の息吹を感じる作品になりました。黒芽柳というのは通称(お花屋さんでは、この名称で流通しています)で和名は黒柳だそうです。確かに穂先が焼け焦げたような黒い色をしていますが、よく見ると赤く小さな可愛らしい芽が吹いていることもあります。
現在ここ札幌は雪祭りの真っ最中ですが、色鮮やかな水仙やスイートピーを見ていると、暖かな日差しを感じます。
<木瓜(ボケ) 小菊 レザーファン>
横で見ていると木瓜の枝の整理に苦労していましたね。初めはどの枝を切るのか不安そうにしていましたが、時間をかけていねいに切り落としました。それから小菊もかなり整理しましたが、ドキドキしながら切ったと思います。今回は、花型というより枝の整理のお稽古でしたね。
木瓜はやがて蕾が膨らみ、次々に花を咲かせるでしょう。育つ様子も可愛いですよ。じっくり長く楽しんでくださいね。
<木瓜 菜の花 レザーファン>
木瓜の枝ぶりを伸びやかに表現するため瓶花(直立型)にしてみました。これまで「たてるかたち」は何度もいけていましたが、直立型はあまりお稽古していませんでした。木瓜(枝)の自然の姿をしっかり見つめて、役枝を決めます。それから枝を留めます。枝の留め方は何度も繰り返し稽古していきましょう。次第に、必ず上手にできるようになります。
菜の花は代表的な春を告げる風物詩です。花首の方向が自由自在に伸びていき、ちょっと厄介に思うこともありますが、扱いやすい花材です。木瓜と菜の花の取り合わせに、季節の美しさを感じました。
<カラー カーネーション・アラキング モンステラ レザーファン>
今日は、少し珍しい花材が届きました。カーネーション・アラキングというそうです。花の部位がどことなく麦の穂のようになっていますが、茎はなるほどカーネーションそのものです。花は咲かないのかな?
カラーもカーネーションも葉が無くモンステラも大きな葉が2枚だったので、補材としてレザーファンを合わせてみました。カラーもおしゃれな色合いで、初めての『ならぶかたち』でしたがちょっと個性的に仕上がったと思います。
<土佐水木 ダッチアイリス ドラセナ・サンデリアーナ>
通称『アイリス』と呼ばれているのは、このダッチアイリスのことで、別名は『オランダアヤメ』と呼ぶそうです。
トサミズキの繊細な枝には硬い蕾がたくさんついていました。Hirokoさんの初めての『ひらくかたち』。ゆったりとした空間を作り出し、とても伸びやかです。スクリーンの幅からはみ出るくらいダイナミックで、スカッとした気持ちになりました。
<金宝樹 カーネーション ゴッドセフィアナ>
いかにも瓶花にいけたくなるような枝振りの金宝樹に、真っ赤なカーネーションの取り合わせ。どことなくクリスマスに似合いそうな色調です。
しかし、今日のカーネーションは花輪に比較して茎が弱くなかなか思い通りの位置に留まってくれません。苦心しながらいけた一作です。頑張りました!
<珊瑚水木(サンゴミズキ) カーネーション ユーカリ>
晩秋から冬になる頃に枝が赤く色づく珊瑚水木。その名の通り寒くなると珊瑚のような赤い色が一際美しくなるので、いけばなではこの時期に使うことが多いようです。タメが効く枝なので、少し強めに枝を作っても折れず安心して力を入れられます。中間高の位置とすっとした枝の動きに注意しながらいけてみました。
<フィージア(フェイジョア) アイリス 丸葉ルスカス>
この頃、花屋さんからの取り合わせに時々使われている花材にフィージアがあります。いつも枝ものとして入ってくるので花や実を見たことがありません。しかし、調べてみると果実は果物として食べられているようです。南米が原産地のようですが、今ではニュージーランドやオーストラリアなどで庭木や公園の樹として人気が高いとのことです。
果実は、ジャムやゼリーにしたり生食されることもあるらしいので、ぜひいつか果実も見てみたいと思いました。
<枇杷 透かし百合 ドラセナ・サンデリアーナ>
「たてるかたち」のお稽古2回目。枇杷の特長をお話して花型の復習。
脇枝や葉がたっぷりついているので枝取りが難しかったですが、徐々にステップアップしていきましょう。失敗を恐れず、何度もハサミをいれていくと、やがて知らず知らずのうちに解ってきますよ。
枇杷の存在感に負けないように小判型の花器にいけてみました。
<石化エニシダ スナップドラゴン ドラセナ・サンデリアーナ>
スナップは金魚が尾ひれを広げて群れ泳ぐ姿に似ているので、別名を金魚草(キンギョソウ)とも言います。
しかし、『こども教室』でみなさんに花の説明をする時は、ふっくらと膨らんだ下あごのような花びらに虫がとまるとその重みでパックリと口を開くので、その隙に虫が花びらの中にある蜜を吸い受粉をするという仕組みをお話します。パクッと口をあけた様子はなるほどドラゴンを連想します。こどもたちも「ヘェ~!」と、興味津々です。
<石化エニシダ 鶏頭 ゴッドセフィアナ>
ニュー・フェイスを迎えました。「初めの一歩」は「たてるかたち」です。
今日の石化エニシダはスーッと背伸びをしているような素直な表情なので、その伸びやかさをいけました。ゴツドセフィアナの動きはいかにもやわらかな曲線で、「切らないで・・・」と、主張しているような気がしました。3本の鶏頭の長さもリズミカルに仕上がりましたね。
<唐胡麻(トウゴマ) ストック ドラセナ(コルディリネ)・カプチーノ>
トウゴマの葉は、とりわけ水が下がりやすいので、包みを開いたらすぐに水切りをして水揚げの手当てをします。パッと手のひらを広げたように葉がシャキッとしていると表情や姿が生き生きと見えます。長さも充分だったので尺一の丸水盤にいけました。
トウゴマの葉や実をかなり整理したら、赤い茎とドラセナ、ストックとの色合いもきれいです。
<トウガラシ バラ モンステラ>
トウガラシの実の色の変化がきれい、楽しい、面白いと思いました。今日のモンステラは面の大きさのわりに短かめ。
一方、グリーン、オレンジ、赤の可愛らしい実がたくさんついているトウガラシは背丈もあったので主材にしてみました。『タカノツメ』と形状は同じです。でも、観賞用なのでもちろん食べません。
<ユーカリ ダリア 丸葉ルスカス>
傾斜型のお稽古。以前に小判型の水盤で何度か行ったので、今日は『まどか』という丸型の水盤にいけてみました。
ユーカリのやわらかな自然の動きを生かそうと剣山に挿すと、曲線がゆらりゆらりと揺れてなかなか思い通りの方向に留まらなくて少し苦労しました。が、ダリアとの相性も良く、きれいに仕上がりました。
さて、オーストラリア旅行の経験がある Maoさんは、ユーカリの香りで彼の地を思い出したようです。オーストラリアではありませんが、私も似たような経験があり、香りというのは印象が強烈で案外いつまでも覚えているものだなァと再確認しました。
<ユーカリ カーネーション ゴッドセフィアナ>
ユーカリは、オーストラリア原産の高木。かつてペルー・アンデスを歩いた折、大木となったユーカリを見て不思議に思い、たずねたところ「山間部に暮らす人々が樹木を伐採し燃料にしたため禿山となってしまい、それで、成長がとても早いユーカリをオーストラリアから持ってきて植林した」と説明を受けたことがあります。コアラの大好物といわれていますが、ユーカリの種類はとても多く全てのユーカリを食べるということではないようです。
殺菌、解毒、鎮痛作用があり、アロマテラピーとしても利用されている。また、花粉症の緩和にも有効。頭を明晰にして、集中力を高める効果もあるそうですから、余った花材を小瓶に挿して部屋に置き、瞑想してみようかな?
<雪柳 桔梗 ドラセナ・サンデリアーナ>
雪柳の枝の整理を思い切り行い、少し紅葉の始まったやわらかな線が表現できるように工夫しました。
ドラセナ・サンデリアーナは、一般に竹ドラセナと呼ばれ、竹の節目にちなんで『開運』あるいは『幸運』を招くといわれているラッキーな植物です。
<アレカ椰子 シベリア(オリエンタル百合) スターチス>
トロピカルなイメージの強い観葉植物アレカヤシは、優雅にゆったりと葉を広げた姿が美しいと思います。それに真っ白なオリエンタル百合を合わせてみました。薄紫色のスターチスをあしらうと、静かな優雅さが漂います。
そして、久しぶりに訪ねてくれたAyaちゃんは「・・・ちゃん」というより「・・・さん」と呼ばなくては、と思うほどのレディに成長していました。親元を遠く離れ東京での大学生活で体験している全てのことがこれからの人生の糧となるのでしょうね。大切な時間を、ぜひ楽しんでね! そして、時々は今日のように「いけばな」も楽しんでくれると私も嬉しいです。
<グラジオラス ガーベラ ササバルスカス>
じきに開花しそうなグラジオラスの堂々とした長さを強調しました。主枝を中心に、前後感をつけて奥行きもあります。
グラジオラスについていた葉は、あまり長いのがなかったのでメリハリがつけにくかったと思います。しかし、花器の重量感にも負けないダイナミックな作品ができあがりました。
気がつくと、曇りがちだった空がいつの間にか爽やかに晴れ上がり、間もなく夏休みを迎える女子大生 Maoちゃんのサンダルの音が軽やかに遠ざかっていきました。
・・・・・・あぁ、夏は駆け足で。
<虫狩(ムシカリ) ダリア 縞菖蒲(シマショウブ)>
今日のムシカリは、割と大きめな葉がパッパッと元気よくついていて力強い。しかし、程よい容姿の中間枝がなく、枝のふり方にちょっと時間がかかりました。一方、白い縁取りのあるシマショウブは、清潔感がありいかにも涼しげで真っ赤なダリアによく合っている。時間を気にしながらも格闘の結果、きれいに仕上がったと思います。
ムシカリには黄色味がかった実がついていて、間もなく訪れる秋を感じました。
<ニューサイラン ガーベラ ヒペリカム>
グリーンの実をつけたヒペリカムをあしらうと、オレンジ色のガーベラが一際艶やかに変貌。植物同士の出会いの相乗効果か!? その著しい変化に、眩しく感じるほどです。『取り合わせ』って、本当に大切なのだと再確認しました。
そして、私の横には、控え目で寡黙な少年がいつの間にか見上げるほどの背丈となり、礼節をわきまえた青年に成長していて、こちらも眩しくとても嬉しく感じます。
<ゴッドセフィアナ 春咲秋明菊 デルフィニウム>
小花と小花の取り合わせ?! それに、ゴッドセフィアナ。春咲秋明菊の表情がとても可愛らしくて、気に入ったのですが、デルフィニウムのコバルトブルーにはちょっと弱い感じ。う~ん。主材は? と、考えて花型を『ひらくかたち』に決定。どれも足元が細い花材なのでちょっと苦労しましたが工夫しながら完成しました。出来上がった作品は、意外にも気さくなカントリー調でアメリカの片田舎の木目の家具に似合いそうです。
大学生の男子が久しぶりにいけたとは思えない繊細さでした。
<デルフィニウム ヒマワリ ギボウシ>
はつらつとした表情のヒマワリと爽やかな淡いブルーのデルフィニウムとの出会いは、忘れかけていた『青春』を思い出します。全てにぎこちなく未熟だったけれど、情熱だけは溢れていた。青年の持つ特権でした。
いけてみると、レースの付いた夏の窓辺に飾りたいような涼しげな作品に仕上がりました。傍らでは、Rumiさんのホッとしたような安堵の笑顔。
初めてのいけばな体験。いかがでしたか?
<エンジュ 芍薬
鳴子百合>
エンジュは、枝の動きに特徴があります。お花屋さんから購入した時は、すでに葉はついていません。スーッスーッとペンで描いたような線が面白いと思います。街路樹で見たことがありますが、ニセアカシアに似たような花を咲かせ(木の背が高いので遠目で見ただけです)、マメ科特有の実をつけます。
付き枝を整理し、美しいお姫様のような芍薬の空間をゆったりさせてみました。
<金宝樹(キンポウジュ) 鶏頭(ケイトウ) 瑠璃玉薊(ルリタマアザミ)>
金宝樹はあまりタメが効かないので、枝振りのよさそうなところを考えて選び、鋏を入れるのも苦心します。実際、私が「ここをこうして……」と話しながらちょっと力をいれて枝をためているとポキッと折れてしまい、またまた悪いお手本(?!)を披露し、顔を見合わせ大笑いです。
枝についている花(赤いのは雄しべ)は、ボトルを洗うブラシに似ているので『ブラシノキ』とも呼ぶそうです。
<オタルモミジ
芍薬(しゃくやく)>
季節を感じる取り合わせです。芍薬の控え目な優雅さが落ち着いた雰囲気をかもし出していると思いました。
芍薬の葉がとても生き生きとしていたので二種でスッキリと仕上げました。Atsukoさんも納得の作品です。
以前は時折見かけた野生種の山芍薬(砥石山のベニバナヤマシャクヤクは愛好家には有名)は、ちょうど今頃札幌近郊の山々でも見ることができたのですが、最近は見つけることが難しくなり残念です。
<丹頂アリウム アルストロメリア ゴッドセフィアナ>
今にも踊りだしそうなアリウムの動きとゴッドセフィアナのやさしい緑、レモンイエローのアルストロメリア。
四方八方向いているアルストロメリアの花の姿をいかすのに苦心していたようですが、元気良くリズミカルに仕上がりましたね。
<カンガルーポー カーネーション
赤ドラセナ>
今日のカンガルーポーはとても立派で長さも充分です。短くするのがもったいないくらいでしたので、久しぶりたてるかたちでいけることにしました。あまりに久しぶりだったので「あぁ~、忘れちゃってるー!」と明るく笑いながら、楽しくいけました。ドラセナの動きを工夫して伸びやかです。
<青麦 アンスリウム スモークツリー>
今日の復習は「ならぶかたち」です。Maoちゃんは、これまでスモークツリーに一度も触れたことがないとのことで、この花材を選びました。
青麦とアンスリウムの足元がスカスカしていたので、スモークツリーはあえて葉を取らずに仕上げてみました。堂々といけられたと思います。
<芽出しななかまど
カーネーション
鳴子百合>
小判型花器にななかまどをダイナミックにいけました。
少し細めの枝ですが、曲がりくねっているところを上手に活かしました。鳴子百合のきれいな緑と黒い花器に真っ赤なカーネーションはパンチが効いて引き締まった感じになりました。
Maoちゃんは、部活や受験の準備のためしばらくお休みしていましたが、晴れて大学生となり復活の一作目です。
「大学進学、おめでとう!」
<谷渡り スプレーカーネーション かすみ草>
「母の日」にそのままお届けしたいようなカーネーションの作品です。かすみ草の蕾を時間をかけて丁寧に切り取ったらぐっといい感じになりました。何枚も写真を撮影しましたが、どこが一番いいアングルなのかがなかなか分かりません。この写真は、やや上から覗き込むようなアングルになりました。そのせいか主枝がずいぶん突き出ているように写ってしまいましたが、実物はもっと素敵でした。
<金葉小手毬(きんばこでまり) ガーベラ 玉しだ>
金葉小手毬の芽出しを主材に取り合わせました。新緑の黄緑色がいかにも初々しく美しい姿なので気持ちも晴れやかになりました。
Atsukoさんの作品です。
体験した翌日は、札幌駅前の東急デパートで開催されていた「いけばな展」を観賞しました。
Vickyは、数々の作品を目の当たりにして”COOL!”を連発?!
<エニシダ バラ クロトン>
オーストラリアから来たビッキィさんは高校の国際交流事業で我が家にホームスティしました。
例によって「いけばな」の手ほどき。
まずは「水切り」から・・・・・・。初めての体験に興味津々、意欲満々。英文のテキストも活用して楽しくいけました。
”Hi!”
「ヤッター!」という声が聞こえてきそうな出来ばえ。
枝の整理や葉の整理など細かなことは構わずに、元気よく楽しくいけることができました。本人は出来上がった作品の写真を何枚も何枚も撮っていました。帰国したら家族やお友達に見せるそうです。
さて、日本の文化を体験して、どんな風に感じたのでしょうか?
<ウイキョウ 芍薬 玉しだ>
初めての盛花。直立型でいけてみました。
じっくり考えながら枝を選んでいるときの様子を傍らで見ていると、Mamiちゃんは表現したいことがいっぱいあるんだろうなァ・・と、感じました。
この芍薬の蕾はまだ小さいけれど、やがて大きく花開かせる時がくるだろうと思うと、目の前の二人の高校生とダブって見えて、ちょっとウルッときました。私も歳のせいかな?
<孔雀草 スプレーカーネーション ドラセナ>
春休みに来てくれた高校生。
Maoちゃんは部活が忙しくて、久しぶりのいけばなです。
お花をいけている時の表情がとても良かったです。
あの時の小学生が、もう高校生かぁ・・・。頼もしく成長しましたね。