<ユーカリ ガーベラ クサスギカズラ(天門冬)>
私たちは普段から天門冬(てんもんどう)と呼んでいましたが、これは本来は生薬名だそうで、クサスギカズラが植物名です。これによく似た仲間で時々山地で見ることができるのはキジカクシです。実際キジも隠れて見えないほどに、旺盛に茂っているのを見たことがあります。今日は、小ぶりですが重みのある陶の器に華やかなピンクのガーベラを合わせてみました。
<三角葉アカシア ガーベラ 笹葉ルスカス>
三角葉アカシアには、細かく小さな花芽がたくさんついていました。脇枝も多めに付いていましたので、重なり合っているところをかなり整理しました。
ガーベラの真っ赤な色合いと濃淡のあるグリーンがクリスマスの雰囲気を醸し出しています。
<黒文字(クロモジ) 中菊 ドラセナ・サンデリアーナ>
クロモジは、北海道では、私は見かけたことがありませんが、本州以南では里山や丘陵地帯の林内に普通に生えている落葉低木だそうです。名前の由来を調べてみたら、①小枝の樹皮にある黒斑がまるで文字のように見えること、②昔々、宮中に仕えた女官が樹皮を残し先の方を細かく砕いて穂のようにし歯ブラシとして使用したこと。それがシャモジ(杓子)のような形で、黒木のシャモジから「クロモジ」になったという二つの説がありました。
小枝を折ってみると、柑橘系のようなとても良い香りがして、この日はKumikoさんの花材にユーカリもありましたので、すっかりアロマテラピーの気分でした。リラックス効果抜群です!
<ゴッドセフィアナ ガーベラ スプレーカーネーション>
いつものお稽古では、枝ものを好むKazukoさんが、今日は積極的に『花意匠』っぽい取り合わせを選びました。多分、そういった気分だったのでしょうか。
少し意外に思って見ていると、花器を取り出しサッサッサァ~と、あっという間にいけあげました。まるでお花に身体が自然に反応して手が動いているという風に感じました。あれよと言う間に完成して、それなのにその可愛らしさといったらなかったです。不思議な感覚でした。
<素馨 ストックアレカ椰子>
この取り合わせは、ちょっと悩みました。と言うのは、素馨とアレカ椰子をどう考えるか?です。どちらも主材になりそうな様相です。長さや大きさを生かすことを考えて『花舞』のお稽古も選択肢にはありますが、ここはやはり瓶花にしましょうということに。
結局、ストックのあしらいにアレカ椰子を使いましたが、小さくまとめ過ぎてそのフワリとした風にそよぐような風合い・特徴が損なわれないように気を付けました。
<谷渡り(タニワタリ) ピンクッション ユーカリ>
お稽古花の取り合わせに珍しい花が入っていました。ピンクッションは、その名の通り「針刺し」のこと。この花の形状がちょうど針刺しに似ていることから、その名がついたと言われています。実は、Yumikoさんは手作りの手芸品などを作るのが特技です。だから針や針刺しは扱い慣れています?!
ウェーブのよく効いた谷渡りとユーカリの緑の濃淡に、赤いピンクッションが素敵にコーディネートされました。ちょっとヨソユキに着替えておすまししているような装いです。
<雪柳 カーネーション ドラセナ・サンデリアーナ>
新型丸水盤に「かたむけるかたち」のお稽古です。雪柳の脇枝を整理しているうちにサッパリとした線の美しさが見えてきました。まだ葉は紅葉していませんが、駆け足で過ぎ去った夏の終わりを感じます。
<クルクマ・シャローム ダリア ゴッドセティアナ>
いつもは単にクルクマと言っていますが、調べてみたらクルクマ・シャロームと呼ばれることも多く、学名はクルクマ・アリスマティフォリアという長い名前があります。また、生姜やウコンの仲間であることはよく知られています。
ピンクや白の美しい苞が愛らしく日本ではもっぱら観賞用として育てられていますが、原産国のタイでは根をカレー粉や薬用として用いられているそうです。
ここでは、みずみずしいピンクのダリアとの出会いに着目して爽やかさに注意しながらいけてみました。
<茴香 カーネーション パニカム・スモークグラス>
パニカムは、イネ科の植物で草丈が長く細身なのでスクッとした立ち姿が美しく感じます。穂茎が風に揺れる姿を想像するといかにも涼しげです。
しかし、今日は、取り合わせがウイキョウとカーネーションでしたので、足元を締めるため短めにして合わせてみました。
<レースフラワー ガーベラ 姫向日葵 ピットスポラム>
レースフラワーは、軽やかで涼しげ。いかにも夏の花材にピッタリです。そのガラス細工のような細やかで繊細な爽やかさを意識していけてみました。
<雪柳 ダリア ゴッドセフィアナ>
今の時期、旺盛に茂った雪柳の新芽や脇枝をほとんど整理して、涼しげな風を意識していけてみました。ゴッドセフィアナの明るい緑の葉に真紅のダリアはとてもお似合いです。
<リアトリス 芍薬 モンステラ>
「モンステラの大きな葉が2枚、ウゥ~ン? どんな風にいけようかな?」花材を見ての第一声。瓶花もいいけど・・・。
思い切ってこの大きなモンステラの面を効かせて、たてるかたちを。今にも開花しそうなピンク色の芍薬が顔をほころばせ、笑顔を見せ始めています。
何かいいことがありそうな予感!
<ハンノキ 鶏頭 鳴子百合 日蔭蔓(ヒカゲノカズラ)>
日蔭が手に入ったので写景のお稽古をしました。
ハンノキはわりと素直で単調な枝だったので、あまり高く使わず、ナルコユリを上げました。鶏頭は写真で見るほど高くはないのですが・・・・・・。主に下草の処理の仕方や敷き方などの勉強をしてみました。
<カラー 旭葉蘭(あさひはらん) 紅すもも アルケミラモリス>
『花奏』のお稽古をしました。この花型は新しい花型なので今まであまりお稽古していませんでしたが、ちょうど良い花材の取り合わせだったのでチャレンジしてみました。
「ああかな?」「こうかな?」とみんなで話し合いながら楽しくいけてみました。せっかくお稽古したのですから思い切ってアップします。いかがでしょうか?
<リアトリス 薔薇 ゴッドセフィアナ>
シンプルな取り合わせですが、ピンクの薔薇の美しさがとても上品です。リアトリスは細身ですが長さも十分なので、器の重量感にも引けを取りません。
このままそっと、どこかに飾りたくなりました。
<ニューサイラン アリウム・ギガンジューム スーパーハッピーピンク>
いつも思うのですが、撮影された写真を見るとどうしても奥行きが表現できず、前後感の感じられない写真になります。この作品もニューサイランを前後に振っていて、その立体感がよかったのですが・・・。私が写した写真では、解りにくくなってしまいました。
ギガンジュームは、アリウムの仲間でシベリア地方が原産とのことです。そのため、ネギの匂いがしますが、なかなか存在感のある花です。単純な形状ですがきれいな色彩が個性を感じさせます。小花の淡いピンク色が幸せ感を漂わせる作品になりました。
<連翹(れんぎょう) ストック 丸葉ルスカス>
雪解けとともに細長い芽を膨らませ、枝いっぱいにまっ黄色の花を咲かせる連翹は、春の庭先では馴染みの花木です。とても強い植物で、切り取った枝を地面に挿して置くといつの間にか根を付けます。この日の花材は、花期を終えた葉連翹と淡いピンクのストックです。タメは効かないのですが、枝先の軟らかそうな部分をそっと注意しながらやさしく振りをつけてみました。
花言葉は「希望」「集中力」だそうです。
<オタルモミジ 芍薬>
今の季節ならではのオタルモミジの芽だしです。ところどころ柔らかな小さい赤ちゃんの手のひらのような葉がとても可愛いです。つやつやとした若草色は芍薬の濃い緑の葉と比べていかにも対照的です。
今日はオタルモミジの枝振りを活かしながら、芍薬の葉もしっかりとしていたので二種でいけてみたそうです。
繊細な枝の線に呼吸を合わせて、ピタッと留まった時は気持ちが通じたような感じで、瓶花をいける喜びですよねっ!
<こでまり カーネーション ゴッドセフィアナ>
小さな白い花が少しずつ咲き始めたこでまりがやわらかな風に揺れるような作品になりました。ピンクのカーネーションに合わせると乙女チックな落ち着いた色合いなので、品よく爽やかに仕上げることに気をつけました。
<芽出しななかまど 貝母百合 鳴子百合>
いかにも野趣の風情漂う貝母百合(バイモユリ)が花材にはいっていました。途端に山野に咲く花のイメージが膨らみます。とは言っても、この貝母百合に自然の中で出会った記憶がありません。けれども、これとよく似た黒百合(クロユリ)には幾度も出会ったことがあります。草っぽい茂みの中に、ひっそりと咲く姿に心打たれました。地味な色合い、しかも恥ずかしそうにうつむいて咲くので見過ごしてしまいそうな感じです。見つけた時は嬉しくて大声で歌ってしまいました。「クロユリは恋の花~♪」
貝母百合、茶席の主役になることもあるのかしら?
<木蓮 カーネーション ドラセナ・サンデリアーナ>
写真では解りにくいのですが、今日の花は濃い赤紫の木蓮です。紫木蓮(しもくれん)と呼ばれることも多く、庭木として馴染みのある花木です。大きく華やかな花が空を向いて咲く姿は、すがすがしささえ感じます。
取り合わせのカーネーションやドラセナに比較して木蓮は素直な細めの枝ぶりなので、寸法を少し長めにしていけあげました。
<芽出し木苺 ラナンキュラス 著莪>
ラナンキュラスの真っ赤な花びらが八重になり、その茎や葉がきゃしゃなのに比べてとてもゴージャスです。まるで牡丹を思わせるような装いです。水揚げもしっかり揚がると、思ったよりも長持ちしてイキイキとしています。
木苺と著莪のたたずまいにはちょっと意外な取り合わせと思いましたが、仕上がってみたらすごくきれいでした。
<向日葵 スプレーカーネーション 天門冬(てんもんどう)>
今日のカーネーションの色はちょっと個性派。白っぽいけれど縁取りが水色がかっています。写真ではあまり解りませんが、落ち着いた感じの色合いです。
天門冬は、手触りがとても柔らかです。葉の姿が杉の葉に似ていることから和名はクサスギカズラというそうです。
<雲竜柳
カラー オクロレウカ>
雲竜柳の枝がくねくねとしていて楽しいです。脇枝を整理しながらその大きな枝をどんな風に仕立てていくかは、いけ手次第です。
思い通りにいかないこともしばしばあります。が、じっくり枝と語り合い『あなたをカッコよくキメてあげるからね!』と、格闘します。
だから、いけ終わった時にはかなりのエネルギーを消耗します。
みなさんはいかがですか?
<木瓜 菜の花 著莪>
月例研究会に出席しているKumikoさんに触発され、Kazukoさんも写景盛花のお稽古をしました。この日の木瓜は個性的で自由奔放な枝振りです。そこをとらえて表現してみました。上の枝と流した枝の蕾はほぼみな整理して、茂みの辺りに陽だまりを演出しました。著莪の扱いに苦労しましたが、春の暖かさを感じる作品になったと思います。
<キブシ オオテンニンギク 椿>
写景盛花をちょっと敬遠していたような素振りのYukieさんが初めて取り組みました。季節感を考えると椿の時季にオオハンゴンソウ(オオテンニンギクはオオハンゴンソウによく似ています)が咲いているのかは正直なところ不明です。何せ北海道の自然の中で椿は見られません。しかし、オオハンゴンソウは比較的簡単に見られます。背丈もあり黄色い花が 初夏の草原で目立ちます。
それぞれを何かの花木や野の花に見立てて、水際の様子や枝の構成について学びました。
<こぶし ダッチアイリス ドラセナ・サンデリアーナ>
「北国の春」は、言わずと知れた有名な演歌。この詞に登場する辛夷(こぶし)は、春の季語にもなっているで旅情を搔き立てます。春山では、この大柄な白い花がツツジや桜に比べていち早く咲くので目に留まります。
この日は、枝がゴツゴツしていて面白い線なので観水型のお稽古をしました。割としっかりした枝ですが、力を加えるとポキッと折れてしまいますので注意しながらいけました。
<クッカバラ フリージア マーガレット>
クッカバラの面白い動きをいかして「ひらくかたち」でいけました。フリージアの芳しい香りが漂っています。
マーガレットは一本一本は弱々しい感じでしたが、開花したものをフリージアに添えてリズム感をつけてみました。すると急に動きが出てきました。マーガレットの茎の一見弱々しい曲線が、フワリフワリという感じでやわらかさが出たと思います。
<雪柳 ガーベラ ドラセナ・サンデリアナ>
開花前の蕾がたくさんついている雪柳は、元気いっぱいの表情です。脇枝をかなり整理したのですが、それでも落としきれませんでした。しかし、白い花びらが開花した様子を想像したら、とても豪華です。
縁取りのある白いガーベラが上品だと思いました。
<雪柳 ラッパ水仙 ガーベラ ゴッドセフィアナ>
春を告げる水仙。雪解けとともに堅い土からツンツンと芽を出す姿をイメージするのは北国ならではの光景です。雪柳の風に揺れるようなやわらかな線と水仙で、心はもう春のよう。でも、ストーブの炎で暖かな室内から窓の外を見ると吹雪。このギャップがまたいいのかな。暖かな春を待ちわびるがゆえに、いざ春を迎える時は本当に心が弾む。
今年の立春は2月4日、黙っていても確実に春は来る。
<珊瑚水木 鉄砲百合 モンステラ>
純白で清楚なイメージそのままの鉄砲百合。この百合に華やかさはあまり感じませんが、ひたむきで控え目な姿が好ましく日本(昔の!?)の女性と重なり、好きな花材です。それもそのはず、多くの百合がそうであるように、この鉄砲百合も日本原産と言われています。自生種は九州などに分布。沖縄では自然の中に群落している姿も見られるそうです。
珊瑚水木が堂々としていて長さも充分だったので、切るのが惜しく、瓶花にしてみました。
<土佐水木 バラ ドラセナ・フラグランス・ゴールデンコースト>
このタイプのドラセナは日ごろのお稽古では通称青ドラセナと呼び、馴染みの深い花材。
しかし、よく調べてみるとこんなにおしゃれな名前がついていました。
ゴージャスなピンクのバラによくマッチしています。
主材の土佐水木は、繊細ですがやや線が細く、バラに比較するとちょっとひ弱に見えます。そのためドラセナの分量にも気をつけていけてみました。
<菊三種>
お花屋さんの店頭で「私をいけて!」と、言わんばかりにイキイキとした菊がこちらを向いていました。こうなっては知らん振りで通り過ぎることもできず、季節は少しずれていますが、小原流盛花のもっとも伝統的といわれいてる菊の三種挿しを勉強しました。定められた挿法にのっとっていけるのですが、花の咲き加減や大きさや微妙な花首の曲がりなどちょっとした具合で雰囲気がすごく変わります。毎年、繰り返しお稽古したい挿法です。
<ミモザアカシア(ギンヨウアカシア) ガーベラ ササバルスカス>
2月~4月にかけて可愛らしい小さな黄色い花をいっぱいつけるギンヨウアカシア。私たちはミモザアカシアと呼ぶことが多いのですが、よく調べてみると『ミモザ(フサアカシア)』と呼ばれる別の植物もあるようです。ギンヨウとは銀葉のこと。緑の葉に白い片栗粉をふりかけたような色合いで、確かに銀色。おとなしい色合いの取り合わせですが、落ち着いた風格があり私も好きな色調です。
<珊瑚水木 透かし百合 ドラセナ・サンデリアーナ>
花屋さんから珊瑚水木が届くと「あーっ、今年も残りわずか。クリスマスが近づいてきたね!」と、思います。枝の赤みがとてもきれいです。寒い時期に扱うことが多い花材ですが、初夏の頃の可憐な白い花も素敵です。
<グラジオラス アルストロメリア モンステラ>
大柄なモンステラの葉は、いけばなでも大人気。葉が大きくなるにつれ、切れ込みも大きくなって個性のある面白いかたちに成長します。しかも水揚げの心配がありません。ただ、面が大きいので花器や他の花とのバランスを考えてまとめます。
この花器は首が細長いので、実際にいけてみると見た目以上に難しそうでした。また、グラジオラスも先端部までわりと直線的な動きだったので、表情をつけにくかったようです。高さを充分に活かすこととモンステラの位置や配分に苦心していけてみました。
<石化エニシダ フウセントウワタ カーネーション 赤葉常磐万作(アカバトキワマンサク)>
何故か(!?)今週も届いたフウセントウワタ。ならば、三種の取り合わせに石化エニシダを加えて四種にして、久しぶり「ならぶかたち」をいけてみました。
カーネーションの茎が弱々しく、いかにも頼りなさそうにくねくねしています。折れないようになんとか騙しだまし落ち着かせる必殺技を使い、「フゥ~!」と息を吐く。まるで忍者のようなYumiさんの横顔。 イイネェ!
<フウセントウワタ カーネーション 赤葉常盤万作(アカバトキワマンサク)>
今週の取り合わせに再びフウセントウワタが入ってきました。「私、あまりフウセントウワタいけたことがないので、今日はいけてみようかな・・・」と、Kazuさん。じっくり眺めて考えて、細長の花器にいけてみました。
すると、少し肌寒かった部屋が、ストーブの炎とこの作品でほんわかとした空気に変わったような気がしました。
窓の外には色づいた木々の葉が風に揺れ、舞っているようにも見えます。そう言えば、今朝は雪虫をたくさん見ました。
<フウセントウワタ バラ ゴッドセフィアナ>
街の木々も色づき始め、「芸術の秋」真っ只中。
今日は、普段のお稽古ではあまり使用しない花器を使って『飾り花』をいけてみました。それぞれが花材と花器を見つめて構成を練り、創造力をかきたてます。そうして、楽しく仕上げた作品がコレです。
フウセントウワタは、南アフリカ原産のとても個性的な植物です。いけばなでは、9~10月、風船のように膨らんだ果実の頃に使われます。実が熟して薄茶色くなった頃、好奇心から中身を見て驚き感心しました。植物自らが持つ知恵と不思議が詰まっています。どうなっているのか気になる方は、フウセントウワタが手に入った時、見てみてくださいネッ!
<モンステラ ガーベラ 槍鶏頭(ヤリケイトウ)>
モンステラの大きな葉の面を見せながら骨格を作ってみました。ガーベラのピンク色が優しげですが、ヤリケイトウがメラメラと燃え上がる炎のような形なのでちょっと面白いと思いました。
<素馨(ソケイ) 向日葵 ゴッドセフィアナ>
南アジアのインドやミャンマーなどの山岳地に自生しているというソケイは中国を経て日本に伝わったとのことです。
葉は漢方薬に、花からとれる香油は『ジャスミン』といい、香料として使われています。
ソケイの花は白ですが、日ごろいけばなで私たちが目にするのは黄色い花の黄素馨が多いようです。
<グラジオラス アンスリウム>
グラジオラスの伸びやかな線を活かしました。グラジオラスの白い花と赤いアンスリウムがぴったりだったので、二種で仕上げたのが成功したと思います。
写真ではなかなか前後感がわかりませんが、しっかり奥行きがあり、涼しげです。
<ソケイ カーネーション ポリポジウム>
ポリポジウム(コウモリラン)は樹上に生えているシダ植物です。似たような仲間は日本にも自生しているそうです。が、私はまだ野生種に出会ったことがないと思います。見た目がビニールのような質感があり、葉先が色々な形に変化しているので面白いです。色も明るく綺麗なグリーンで、主役のお花を引き立てます。
今日は、時折強い雨が降り湿度もあるので気温のわりに不快指数が高いと思います。こんな日は、白い器にシンプルにまとめ、気持ちもシャキッとしました。
<木苺 向日葵 スターチス>
イキイキとした木苺の葉を間引いてスッキリと仕上げました。太陽のように明るいヒマワリの表情は、観ているだけで元気がみなぎる気がします。やっぱりヒマワリは夏によく似合います。
<竹ドラセナ 金魚草(スナップ) スーパーレディ(スターチス)>
竹ドラセナの長さがあったので、瓶の器にかたむけるかたちでいけてみました。レモンイエローのスナップと竹ドラセナの葉の縁取りのクリーム色がマッチしていて爽やかです。存在感が感じられる作品に仕上がりました。
<ジャーマンアイリス スプレーバラ アルケミラモリス>
今の季節限定のジャーマンアイリスが次々に咲き始めました。
我が家の小さな花壇も一気ににぎやかになり、今週はKumiさんにいけてもらいました。
取り合わせの花材が先週とは違うので、またちょっと別の雰囲気になり、素敵です。自分で取り合わせを工夫してみると、植物同士の面白い出合いや新しい発見、気付きもあり楽しいです。
でも 時々「やっぱり何か変ね?!」ということもありますが……。
<ジャーマンアイリス ガーベラ デルフィニウム>
主材は、ドイツアヤメあるいはジャーマンアイリスと呼ばれているものを、今日は『いちはつ』に見立てていけてみました。我が家の庭に今朝、咲いたものです。
主枝のところにある花は少し長めですが可哀想で切り落とせず、明日には散り、花首ひとつ短くなるだろうとのことで今日は落とさずにそのままいけました。
夏の訪れを感じさせる作品になりました。
<ニューサイラン アルストロメリア アストランティアマヨール>
ニューサイランのシャープで伸びやかな線を活かして、まどかの器にいけてみました。
軽やかでおしゃれな初夏の作品になりました。
<ななかまど カーネーション 鳴子百合>
芽出しの頃の枝ものは、スッとしていて、初々しくなんとも言えない表情が好きです。
このナナカマドも女性的な感じのするやわらかな曲線が繊細です。
今日は、鳴子百合の葉がまだ 弱々しく背丈も短めだったので挿し位置に苦労しましたが、前の方に入れたら足元が締まったと思います。写真では2本の鳴子百合が並んでいるように見えますが、実際には前後感があり左右の長さもずいぶん違っていたはずですが・・・
<紅スモモ 中菊
竹ドラセナ>
今日の菊は、とてもおしゃれな菊でした。写真では全然分かりませんが、レモンイエローのひとつひとつの花びらに薄いグリーンの縁取りがあり、豪華な感じです。控え目ながらもダリアのような艶やかさも兼ね備えていました。
作品は、取り合わせたベニスモモの枝振りを活かすため、瓶花にしてみたら、こんな感じの落ち着いた作品になりました。ベニスモモ の葉をどのくらい整理したらいいのかな?
紅スモモは、その名のとおり葉に特徴があります。よく「新緑の季節・・・・・・」のような表現をすることがありますが、この木は、新葉の時から赤紫色をしています。そして桜のような花を咲かせます。ワッサワサと葉がついているので、ちょっと野暮ったい枝です。しかし、その枝が葉を整理すると見事に変身します。写真はその葉の整理をしているところです。「これでもか!」と言わんばかりに葉を取り除いたのが上の作品です・・・・・・。
<ホウノキ バラ ゴツドセフィアナ>
すくっと伸びやかなホウノキに真紅のバラはお似合いでしょう。バラに品格があるので、”上品”にこだわっていけてみました。
大胆なホウノキの枝ぶりとは対照的な作者の繊細さ、心配りのよさを表現できたかな? バラもテレながら、ちょっと気取っている様子です。
<こでまり 青麦 アイリス>
どんな風にいけてみようか頭をひねっているうちに、それぞれの植物の持つ特徴を生かそうということになり、チャレンジした作品です。
アイリスの青紫で根元がキュッと締まった感じになりました。青麦のすっと伸びをしている姿が、見ていて気持ちがよかったです。
<桜 菜の花 青ドラセナ>
2012年11月からお稽古を始めたMutsumiさんの作品です。春が待ち遠しいのか、桜と菜の花のつぼみがまだ固そうで、一見ちょっと寂しい感じですが、2~3日もすると元気に咲いてくれると思います。ピンク色の桜と黄色い菜の花は、そこにあるだけで春の風物詩を感じます。
<旭葉蘭 バラ フウセントウワタ>
重みのあるどっしりとした器に負けないように、ハランの葉に手を加え、ダイナミックでしなやかな動きをつけることに注意していけてみました。
フウセントウワタはとても個性的な植物で、実を割って中を見たら面白かったです。
<アリウム ダリア ミスティブルー>
アリウムのくねくねとした茎が面白かったので、あまり短く切らずにポンポンと飛ばしてみました。ミスティブルーはゆったりと空間を使い、漂いながらも真紅のダリアを守っているようです。
素朴な感じですが作者の優しさがあふれていると思いました。
<谷渡り 向日葵 スターチス>
久しぶり『ならぶかたち』のお稽古。谷渡りの緑がきれいです。そこに向日葵の愛らしさとおどけた表情をプラス。
仕上げは、ちょっと苦手だというスターチスの配置。写った写真を見ての感想は、実物のほうがはるかに立体感があったのですが。そこを撮るのはすごく難しい。写真、上手になりたいです。
<未央柳(ビヨウヤナギ) 薊(アザミ) 著莪(シャガ)>
爽やかな風がそよいでいるような風情を感じませんか?
白い瓶に軽やかにいけることができました。出来上がった作品はサラリとしていますが、結構苦心した作品です。枝の引き算をしているうちに、こんな風になりました。また、未央ヤナギの枝の動きを見せることもポイントだと思いました。
<中菊(黄・赤・白)>
芸術の秋にふさわしい伝統的ないけばな。定められた挿法で、初めて練習しました。一般的に菊は地味なイメージもありますが、格調があり伝統文化の香りが漂ってくるようです。
毎年、秋になると年に一度はお稽古したいと思いますが・・・・・・。
斑入りギボウシの作品のいけこみに参戦?
2011年7月16日~17日、おりしも北海道開拓の村では、小原流札幌支部・如月会(きさらぎかい)のみなさんによる「いけばな」が展示されていました。ご好意で、いけこみの体験もさせていただきました。
帳場にしつらえられた作品の完成です。
一面に広がるギボウシが目に浮かぶようですね。
この時期、天人峡から大雪山に登る途中の花園(湿原)では、そこここに見ることができるギボウシの群落。薄紫色の蕾をつけた花茎がすっと伸び、風に揺れている姿を思い出しました。
<エンジュ ダリア >
アメリカのオハイオ州から来日。夏休みにホームスティしたライザさんの「いけばな」初体験。ダリアの花がスッキリとして気分も爽快。若さと勢いを感じる作品に仕上がったと思います。
本人からは「とても面白い」「きれいにできて楽しかった」との感想です。
<雪柳 姫百合 鳴子百合>
写景盛花は季節感がことさら重要と思います。手に入る花材が限られているためなかなかお稽古する機会がありません。それでもお花屋さんに頼んで取り合わせてもらえたこんな小さな可愛らしい百合なら自然観がたっぷりです。
木漏れ日がやさしい夏の初めに札幌近郊の藻岩山や手稲山の山道で、これと雰囲気がよく似ているクルマユリに出会うことがあります。緑の中で一際目立つ橙色にハッとして足を止めた人も多いことでしょう。実は私もその一人。国際社会の中で日本人は比較的自己主張の少ない国民と思われているようですが、日本原産のこの百合は小さいながらもしっかりと大地に根をはり「私はここよ!」と主張しているような力強さを感じました。
『どこかで見たような、あるいは、いつか出会ったような、しかしそれと同じ風景はあるはずもない・・・・・・』そんな景色を「いけばな」で、いつの日か描きたいと憧れているのですが。ウゥ~ン、奥が深くて・・・・・・
<ササバルスカス 透かし百合 孔雀草>
黄色い透かし百合の花びらが、今まさに開こうとしている瞬間。クジャクソウの白い花々と百合の蕾が清楚な感じがして好きな作品です。
じっと見ているうちに百合の開花した姿がイメージされました。