2020.12.30~12.2
お正月の祝い花に使用した松のお話しをひとつ。常緑樹の松は、寿命がとても長く不老長寿、神が宿るなど昔からお正月に玄関に飾るおめでたい木とされています。松は冬になっても葉が枯れず、青々と茂る姿にみずみずしさや生き生きとした生命力を感じます。
御神木(ごしんぼく)とは、例えば、神社などの境内や名所などにあります。みなさんも何処かで、大木、老木が御神木として祀られているのを目にしたことがあるでしょう。大抵は人の寿命など到底敵わない何百歳もの樹齢がある木です。
私はかつて、自然そのものの中にある御神木に出合い驚いたことがあります。山で仕事をしている人々の自然に対する畏敬や感謝の気持ちだったのでしょうか。風格のある見事な大木でした。やはり松の木だったと記憶しています。
2020.11.25~11.4
花の名前を覚えるには何かに関連付けると忘れても思い出しやすいことがあります。そこで、山茶花(サザンカ)が花材に入っていた時に小学唱歌にある『たき火』を口ずさみました。ところが、当教室に来ている若い世代の人たちは、この歌を知らないと言います。
考えると当然かもしれません。路地でたき火を見ることも、防寒具や暖房が良くなった現在、手にしもやけがある子どもも見たことがありません。「歌は世につれ、世は歌につれ‥‥」昭和の時代の童謡は遠くになってしまいました。
しかし、せっかくですから『たき火』の歌詞を書きますね。要は、晩秋から冬にかけての寒い季節に咲くポピュラーな花ということを知ってほしかったのです。北海道では庭木や街角でほとんど見かけることがない山茶花ですから。
「たき火」
かきねの かきねの まがりかど
たきびだ たきびだ おちばたき
あたろうか あたろうよ
きたかぜぴいぷう ふいている
さざんか さざんか
さいたみち
たきびだ たきびだ おちばたき
あたろうか あたろうよ
しもやけおててが もうかゆい
2020.10.28~10.7
少しずつ活気を取り戻してきた札幌ですが、再びコロナウイルスの感染拡大に不穏な日々です。しかし、季節の移ろいは何事もなかったかのようにめぐります。ゆっくりじっくり街中の紅葉を楽しみながら散歩することもできず、黄金色に輝くイチョウ並木を横目で見ながら通り過ぎます。こんな秋は今まで経験したことがありません。
さて、そんな中でも嬉しいことが。教室に新しい仲間を迎え、フレッシュで爽やかな風が吹き始めています。勇気をもって新しいことを始めたいと、この教室を訪ねてくれたみなさんに、一つでも多くのことを体験してもらえるように努めたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
2020.9.30
2020年は、10月1日が中秋の名月です。『お月見』の慣習は平安時代に中国から伝わったことに始まるそうですが、そこに日本独自の文化が加わり変化しながら、令和の現代でもこうして月を愛でる心が伝わっていることに少し不思議が気がします。平安や江戸の人々はどんな感じで月を見ていたのでしょう? そんなことを想像しながら薄(ススキ)や鬼灯(ホオズキ)を飾ってみました。
2020.9.16 ~ 8.19
夏休みが終わり、次第に秋が深まってきました。街路樹のナナカマドの実が赤く色づき季節の移ろいを感じます。少し前まではあんなに暑かった夏が、今はどこに行ったのかという感じです。
ところで、我が家に木瓜(ボケ)があるのですが、今年は一つも実がなっていません。花はいっぱい咲いていたはずなのですが、何故かただのひとつもありません。無いとなると無性に実木瓜をいけたくなりました。とても残念です。
2020.7.29 7.22 & 7.15
8月上旬からお盆まで夏休みをいただきました。そこで、それまでのお稽古の様子を整理しましたが掲載途中で集中力が途切れてしまいました。気持ちがあちこちと揺れ動き、全く自由な時間は嬉しいのですが、今年はちょっと落ち着きが足りませんでした。何故かと考えてみましたら、やはりいつもとは違う夏です。マスクや手洗い、どこに行くのも何をするのも人混みを避け、喜びや悲しみ、感動すら共に分かち合うのが心底できないような雰囲気です。
札幌市内では小学生の夏休みも昨日で終わりました。今週からは私も新しいスタイルでの日常生活に戻り、引き続き気を引き締めていきたいと思います。
2020.7.8 7.1 & 6.24
いよいよ北海道にも花々が美しい季節が訪れました。山も海も街中が一斉に色々な花々に彩られ、日増しに深まる緑が程よい雨に一層生き生きと枝葉を伸ばし、まるで美しいメロディーに抱かれているかのような心地です。けれどもテレビでは、本州以南の豪雨による被害が報道され、目を覆いたくなるような被災現場を見ると心が痛みます。「どうぞ前を向いて」と、祈るような気持ちです。
さて、私の周りでもコロナの影響で困難な状況にある方がいますが、何とか乗り越えていこうと頑張っています。それぞれに抱える問題はあると思いますが、辛い時は「つらい!」と言って、時には誰かを頼ってもいいんだよ。
2020.6.17 & 6.10
とても嬉しいことがありました。8~9年前に柏葉保育園で一年間、いけばなの指導をしたHinanoちゃんのお母様から連絡をいただきました。「コロナの影響で何となく不安な毎日なので、こんな時こそ、娘が好きだったいけばなをやらせてあげたいのですが・・・」という主旨の内容でした。私もとても懐かしく是非お会いしたいということで、教室の体験に来てくださいました。あの幼かったHinanoちゃんが中学3年生の素敵な女の子に成長していました。これからもよろしくお願いします。
2020.6.3 & 5.27 お稽古を再開しました!
新型コロナウイルスの感染拡大防止のための自粛が解除されましたが、今後もできる限りの対策を講じながらお稽古していきたいと思います。何かとご不便をおかけすることがあるかもしれませんが、どうぞよろしくお願いいたします。
さて、久しぶりのお稽古です。私自身、この1~2ヶ月間のダラダラとした生活から気持ちを切り替え、奮い立たせて臨みました。はたして、お稽古に来てくれた皆さんの笑顔を見てホッと胸をなでおろしました。
2020.4.15 & 4.8
札幌市内に再び新型コロナウイルスの感染者が増え始め不穏な日々です。少しでも気持ちを明るくと思い、使用するテーブルの間隔を空け、時間差をつけて細々とお稽古してきましたが、札幌市内はこのような状況ですからしばらくの間は自粛することといたします。
とにかく『三密』は避けましょう!
2020.4.1 & 3.25
4月に入りRikuくんとIttsuちゃんが復活しました。とは言っても、ドアを開けるなどの対策をしてそれぞれの間隔をあけ全員マスクをつけてのお稽古です。
花材にある黄色のフリージアはアフリカの原種に近く、甘く強い香りが特長です。花屋でよく見かけるのは黄色が圧倒的に多いのですが、他には白やピンク、薄紫色などがあり、時々花材の取合せに入ってくることがあります。花のわりに小さな蕾は下の方から次々に開花して、結構長い間楽しめるのが嬉しいです。
さて、Akikoさんは関東地方に転居することになりました。2018年9月から教室に通ってくださり、いつも楽しそうに色々なことをお話ししてくれました。これまで本当にありがとうございました。これからもどうぞいけばなを楽しんでください。そして、時々は北海道を思い出し、このページにも遊びに来てくださいね。
2020.3.18 & 3.11
新型コロナウイルスの感染症拡大防止のため『緊急事態宣言』および『外出自粛要請』を受け、ほぼ自宅にこもりきりの毎日です。
ただ、当たり前のことですが、こういう状況でも季節は巡ります。
思いがけなく時間はたっぷりできたのですが、10日も経つと何かをする意欲があまり起きなくなりました。必要最低限の外出のみにしているので憂鬱な日々です。しかし、連日の報道では「正しく怖がって」とのことなので、この教室ではできる限りの対策を講じながらお稽古を始めました。植物の力を借りて元気になりましょう。そして、この非常事態というピンチをチャンスに変えて、ひとつひとつのお稽古を大事にしながら普段なかなか読めなかった本を読んだり雪解けの進む道端の植物をじっくり観察したりと、前を向きましょう。
2020.2.26 2.19 & 2.12
新型コロナウイルスの脅威に『緊急事態宣言』(2/28)というただならぬ状況の北海道です。
こういう時に、改めて『普段の何でもない生活』が如何に幸せなことかと気づかされます。今、目の前にある小さな思いや行為を大事にして、その時々に自分ができることを一生懸命にしようと考えさせられました。
2020.2.5 1.29 1.22 & 1.15
少ない少ないと思っていた雪は『さっぽろ雪まつり』の頃から一気に降り積もり、いつの間にやら例年通りの積雪量に。極端な雪の降り方で生活は不便になってしまうのですが、空から舞い落ちる雪を見ていると不思議なことに何故かワクワクした気持ちになります。これぞ『雪』のマジックでしょうか?
さて、冬休みが終わりお稽古が始まりひと月が経過しました。2020年も新たな植物との出合いや発見・小さな感動を大切にお稽古していきたいと思います。