2022年度最後の教室です。花器は自分で選び、花型はこれまでに学んだなかから花材を見て好きな花型でいけました。自分で花型を考えていけるのは、難しいことと思いますが同時にとても楽しいことです。長さのある桜の枝をいくつもに切り分けて、仕立てていく作業は、何度も繰り返しお稽古していくことで次第次第にできるようになりますので、ゆっくりと学んでいきましょうね。
今回は、北国では一足早く桜をいけて春を感じてみました。
それから「松竹梅(しょうちくばい)」という言葉をどこかで聞いたことがありますか? 元々は中国の画題(がだい・絵のテーマ)のようです。お祝いの席やお料理のランクに使用されています。本来、植物に優劣の差はないのですが、いつの頃からか松が最上級というふうに思われています。
花材①/トウキビ ガーベラ 青ドラセナ or ヒペリカム or レザーファン
花材②/リンドウ ガーベラ レザーファン
雅な人々が夜空の月を眺めながら和歌を詠む光景を思い浮かべると、何と優雅でロマンティックなことでしょう。おそらくそこには風に揺れるススキがあり虫の音が聞こえたに違いありません。あぁー、風流ですね。時間に追われるような忙しい日々を過ごす現代人にとってはスローモーションのような時の流れに感じます。
花材/矢羽根薄(ヤバネススキ)ガーベラ 姫ひまわり ソケイ
さて、今回は、日常の暮らしの中にちょっと気取って素敵な装いのいけばなです。葉の幅が5mm位の細くて草丈の長い糸薄(イトススキ)を加えて、涼しさを演出してみました。それぞれ素敵な作品に仕上がりました。愉しんでいただけましたでしょうか?
「夏のお花と言えば、知っているお花はありますか?」と問いかけてみました。一瞬、ウーゥンと考えた後、みなさんが答えてくれたのは、ライラック、ウツギ、バラ、ラベンダー・・・などです。7月の札幌は、公園や街路樹の下など名前はわからなくても色々な花が一斉に咲いていますので時間に余裕がある時はよく見てくださいね。
さて、夏の花を一つ上げるとすれば私は『ひまわり』です。ひまわり=太陽。それほどに強烈な印象の花です。勢いがあり元気があり夏の太陽がとても良く似合う花です。このヒマワリを花材に「留め」のお稽古をしました。器は剣山などの花留が使用できない花器ですから技術が必要です。腕の見せどころですね。あなたは自分の思った位置にヒマワリを固定することができましたか?
花材/向日葵(ヒマワリ) レースフラワー モンステラ
昔からの伝統的なハーブ(種子は香辛料として英語のフェンネル・シードの名で販売している)のひとつ。
ちょうど『スィートフェンネル』というおやつのような商品が手に入りましたので、みなさんに紹介しました。ウイキョウの種子にお砂糖をコーティングして食べやすくしたものです。
さて、ウイキョウは黄色の小さな花を茎の先端に傘のようにたくさん咲かせます。セリ科の仲間の多くは爽やかな香りが特長ですが、このウイキョウも同じで漢方薬のような少し甘いような苦みがあるような独特な香りが特長です。外出から戻ると部屋の中にいけているだけで強い香りがします。私は、香りを嗅ぐだけで身体に良さそうな気がして好きな植物ですが、苦手な人もいるようです。
あなたはどうですか?
花材①/茴香(ウイキョウ) アスター(エゾギク) クッカバラ
花材②/茴香(ウイキョウ) スプレーカーネーション クッカバラ
植物の特長を知る① 花菖蒲(ハナショウブ)
いかにも五月に相応しい季節感のあるお花が手に入りました。
花菖蒲(ハナショウブ)です。真っ直ぐで素直な伸び伸びとした姿が特長です。『こどもの日』は、すでに過ぎてしまいましたが、まだ五月のうちですからお家に飾って少しの間は楽しむことができると思います。ちょうどよい機会ですから日本に昔から伝わる行事のお話しもしました。『五節句(ごせっく)』です。江戸時代から今日まで何百年もの間、途切れることなく代々継承されてきた行事にはきっと大きな意味があるはずで、人々の願いや思い、優しさが込められていると思いました。
花材/花菖蒲(ハナショウブ) 撫子(ナデシコ) 擬宝珠(ギボウシ)
新しい年度が始まりました。季節はすっかり春です。
明るく楽しいお花にしようと、爽やかなミントグリーンの葉が美しいキバコデマリを主材にした「ひらくかたち」のお稽古です。枝ものですから花材の整理が大切です。どの枝をどの位置にいけるか考えながら小枝を切り分けていく作業が重要です。太くて堅いところは切ることもなかなか困難ですが、みんな頑張りました。ゆったりと伸びやかにいけられています。堂々とした作品になりました。
花材①/キバコデマリ(黄葉こでまり) ガーベラ タマシダ
花材②/キバコデマリ(黄葉こでまり) ガーベラ タマシダ クリスマスローズ